英国のワインは気候変動のおかげで味が年々着実に向上しており、より多くの観光客を誘致する資源となるだろう。しかし、気温の上昇は同時に、西ナイルウイルスを媒介する蚊の北上や、火災・干ばつの脅威の増加など、観光客が気を付けなくてはならない新たな健康問題を生むだろう。それに、英国にはエアコンが標準装備されていない建物が多い。
南欧で観光客に影響を及ぼしている現在の問題は、産業革命前の平均気温を1.2度も上回る温暖化に伴って引き起こされていることも、指摘しておくべきだろう。気温がもう少し上昇したら、どのような影響が出るか想像してみてほしい。
国際的な気候変動対策の枠組み「パリ協定」では、世界の平均気温上昇を産業革命前比で2度未満に抑えることを目標としている。気温が上昇を続ければ、観光産業がさらなる問題に直面することになるのは間違いない。
(forbes.com 原文)