サイバー攻撃では、標的になった企業が警察などの関係機関と協力して迅速に対応する必要があるが、この訓練ではボイスチャットで連携しながら訓練を進めることができる。警察官は、サイバー攻撃を受けた企業の人間を演じることで、現場の理解を深めることもできるようになっている。また、あえて不適切な対応をした場合の状況を体感できるといった特長がある。訓練後は、参加者同士で振り返りを行い、適切な対応策を確認し合う。
この訓練は、大日本印刷(DNP)が提供する「ロールプレイング型のメタバース構築サービス」を使って作られ、DNPが展開する「サイバーセキュリティー人材育成事業」で得られた知見が盛り込まれている。もともと警視庁職員のサイバーセキュリティー対応能力の底上げを目的としているが、警視庁、DNP、中央大学などで構成される「サイバーセキュリティ人材の育成に関する産学官連携」の関係者にも提供されることになっている。メタバースなので時間や場所の制約がなく、1グループ4名を基本として同時に10グループまで接続ができることを活かし、警視庁は、多くの人たちに体験してほしいと考えている。
また、DNPがAKIBA観光協議会と運営するメタバース「バーチャル秋葉原」では、警視庁サイバーセキュリティセンターを設置して、サイバーセキュリティーの認知啓発を行うということだ。
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