森田剛が主演した野村不動産の『僕は、ずっと君の隣にいられない。』や、ホームセンターチェーン・カインズによる少女の成長とひとつの椅子にまつわるドラマを描いた『小さな椅子の物語』など、ナショナル部門には14作品がノミネート。インターナショナル部門を含めると、11か国26作品がノミネートされた。この中から、たちばなやすひと(ドラマプロデューサー・Nemeton代表)が審査委員長を務める審査員総勢8名によって各部門の受賞作が選ばれた。
東京の赤坂インターシティAirで6月14日14時から行われたセレモニー。受賞作発表に先立って、まず第一部では8名の審査員によるトークセクションがスタートした。審査委員長のたちばなやすひとを筆頭に、映画監督の安藤桃子、タイタン代表取締役社長の太田光代、Forbes JAPAN編集長の藤吉雅春らが登壇。ノミネート各作品についてそれぞれがコメントを述べた。
太田は「今年は去年と比べるとだいぶ明るいトーンだった」と総評。また、インターナショナル部門とナショナル部門の違いとして、「海外は思い切りがスゴい」(木嵜綾奈・NewsPicks Studios取締役)、「国内の作品は炎上への怯えがある。感じたことをそのまま、というのが企業側とクリエイターがピタッとくるところ」(安藤)などの指摘があった。いっぽうで、「インターナショナル部門はスケールの大きな社会課題を扱うのでそれと比べると小さいが、ナショナル部門も親子の家庭や死など、パーソナルなところにブランド価値を置こうとしている」(木村健太郎・博報堂執行役員)と評する意見も出るなど、盛んな議論が交わされた。