目標は「大麻が吸える豪華ホテル」の全米展開
自身はほとんど大麻を吸わないと話すリックは、モントリオールで生まれ、カナダ軍で8年間勤務した後に米国に移住し、過去17年間を不動産業界で過ごしてきた。2016年にホテル関連の投資会社「プロ・ホスピタリティ・グループ(PHG)」を立ち上げた彼は、現在、アリゾナ州を中心に10軒のホテルを所有・運営している。リックは、レキシで大麻を販売するつもりはないが、将来的に専用ラウンジを設けたり、大麻が吸えるディナーパーティーを開催したいと考えている。PHGが運営するフェニックスのホテルでは、ゲストが大麻を吸えるディナーパーティーに参加したり、屋上や会員制の喫煙ラウンジでジョイントを吸うことが可能だ。
「都市ごとに法律も違えば、許容できることも違います」とリックはいう。「フェニックスで合法であっても、ラスベガスではまだ許可されてないことがあります。私たちは法律に従うまでです」
業界メディアのIBISWorldのレポートによると、米国のホテル・モーテル業界は2022年に2250億ドルの収益を上げたというが、リックは大麻に配慮したホスピタリティ業界が、最終的に業界の5%、つまり約110億ドルを占めるようになると考えている。さらに、レキシのようなホテルが、推定170億ドルの大麻ツーリズム市場の一角を占めることになると予想する。
現在、大麻が吸えるホテルの多くは、家族経営の質素なホテルであり、ほとんどの場合、洒落た場所ではない。「私はできるだけ積極的に行動するつもりです。レキシと同じコンセプトで5~6軒のホテルを建てるのが直近の目標です」とリックはいう。
最終的に、大麻が連邦政府レベルで合法化されれば、彼はこのホテルをフランチャイズ化する計画だ。「私の目標は、ラグジュアリーホテルの代名詞であるキンプトンのようなホテルです。大麻フレンドリーなキンプトンを作るのです」とリックは語った。
(forbes.com 原文)