自動車メーカーは、経験の浅いドライバーの危険な行動を減らすためにさまざまなアプローチを試みており、ホンダはアップルのiPhone向けの新たなコーチングアプリ「Honda Driver Coaching App」を発表した。
ゼネラルモーターズは、2017年からOnStarコネクティビティシステムに「ティーンドライバーモード」を搭載している。これは、若いドライバーの平均速度や急加速、トラクションコントロールの作動などの頻度について、レポートカードを提供するもので、オーディオシステムの音量を制限することも可能だ。また、ドライバーの保護者向けに車両がスピードを出しすぎたり、事前に設定したジオフェンスを外れたりした場合に、アラートを出すことも可能だ。
一方、フォードのMyKeyシステムは、保護者が子ども用に1つ以上のキーフォブをプログラムして、最高速度の制限やオーディオの音量の制限、シートベルトの使用を義務づけることが可能だ。
ホンダのコーチングアプリは、ほとんどの現行のホンダ車に対応し、アップルのCarPlayと統合し、車両からリアルタイムのデータを取得する。そして、若いドライバーがどのような状況であるかをリアルタイムに把握するだけでなく、後で確認するためのデータを収集することが可能だ。スマートフォンが接続されると、アプリはステアリングやアクセル、ブレーキの入力をモニターする。
アプリはさらに、ドライバーにリアルタイムのコーチングが必要だと判断した場合、車のオーディオシステムを通じてフィードバックを提供することも可能だ。
運転中のドライバーは、注意力散漫にならないよう、このシステムとの対話は必要とされていない。また運転の終了後には、加速やブレーキ、ステアリングの各スコアが表示され、サマリーが表示される。さらに、安全運転が学べるミニゲームや、アプリが提案するビデオのライブラリーもあり、ドライバーが改善が必要と思われる領域について、より多くの情報を得ることが可能だ。
このアプリのアンドロイド版は、2024年のリリースが予定されている。
ホンダをはじめとする多くの自動車メーカーが、Android Automotiveベースのインフォテインメント・システムを搭載した車両を発売しており、同様のアプリがアンドロイドでも使えるようになりそうだ。
(forbes.com 原文)