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2023.06.10 09:00

若手ドライバーの危険運転をアプリで減らす米ホンダの試み

ホンダ提供

若いドライバーは、免許を取得してから最初の10年間を無事故で乗り切ることができれば、交通事故で死亡する確率は劇的に低下すると言われている。米国では交通事故で亡くなる人の3分の1近くが25歳以下で、運転を始めてからの数年間が最も危険な時期とされている。

自動車メーカーは、経験の浅いドライバーの危険な行動を減らすためにさまざまなアプローチを試みており、ホンダはアップルのiPhone向けの新たなコーチングアプリ「Honda Driver Coaching App」を発表した。

ゼネラルモーターズは、2017年からOnStarコネクティビティシステムに「ティーンドライバーモード」を搭載している。これは、若いドライバーの平均速度や急加速、トラクションコントロールの作動などの頻度について、レポートカードを提供するもので、オーディオシステムの音量を制限することも可能だ。また、ドライバーの保護者向けに車両がスピードを出しすぎたり、事前に設定したジオフェンスを外れたりした場合に、アラートを出すことも可能だ。

一方、フォードのMyKeyシステムは、保護者が子ども用に1つ以上のキーフォブをプログラムして、最高速度の制限やオーディオの音量の制限、シートベルトの使用を義務づけることが可能だ。

ホンダのコーチングアプリは、ほとんどの現行のホンダ車に対応し、アップルのCarPlayと統合し、車両からリアルタイムのデータを取得する。そして、若いドライバーがどのような状況であるかをリアルタイムに把握するだけでなく、後で確認するためのデータを収集することが可能だ。スマートフォンが接続されると、アプリはステアリングやアクセル、ブレーキの入力をモニターする。

アプリはさらに、ドライバーにリアルタイムのコーチングが必要だと判断した場合、車のオーディオシステムを通じてフィードバックを提供することも可能だ。

運転中のドライバーは、注意力散漫にならないよう、このシステムとの対話は必要とされていない。また運転の終了後には、加速やブレーキ、ステアリングの各スコアが表示され、サマリーが表示される。さらに、安全運転が学べるミニゲームや、アプリが提案するビデオのライブラリーもあり、ドライバーが改善が必要と思われる領域について、より多くの情報を得ることが可能だ。

このアプリのアンドロイド版は、2024年のリリースが予定されている。

ホンダをはじめとする多くの自動車メーカーが、Android Automotiveベースのインフォテインメント・システムを搭載した車両を発売しており、同様のアプリがアンドロイドでも使えるようになりそうだ。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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