ビジネス

2023.05.16

島根県雲南市発 世界も知りたがる「新時代版おせっかい」とは

Community Nurse Company 代表取締役 矢田明子

海外からは社会デザイン文脈でとらえた問い合わせが多い。日本がもつ国民皆保険制度など強固な医療システムの副作用を、補完するものとしてコミュニティナースに着目しているという。

「自治体も、企業も、私たちと組むことで変わっていきたいと思っている。みなさん、クライアントという関係ですが、一緒に実験して、変わりたいです」

触発された提携先は変わった。単年度予算でわかりやすい成果を求めず、長期の実験が増えた。

22年、内閣官房デジタル田園都市国家構想に採択され、北海道更別村にて社会実装を開始。人口約3000人、高齢化率31%で年々人口減少するこの村を「100歳になってもワクワク働けてしまう奇跡の農村」にする実験を始めた。

「先に大量に実験し、成果を受け渡す。私たちが道標になることが皆さんの役に立つ。実験し続けるこの仕事って楽しいですよ」


矢田明子◎Community Nurse Company代表取締役。一般社団法人Community Nurse Laboratory代表理事。2016年5月より「コミュニティナースプロジェクト」で育成やコミュニティナース経験のシェアをスタート。17年にCommunity Nurse Companyを設立。

『Forbes JAPAN』2023年6月号の特集「NEXT100 100通りの『世界を救う希望』」では、「新しく、多彩な、アントレプレナー・リーダーたち」にフォーカスしている。さまざまな領域で生まれている、これからの新・起業家、新リーダーたち100人を一挙掲載している。地球規模の課題や地域課題に対して、「自分たちのあり方」で挑む、彼ら、彼女らを「NEXT100」と定義。その新しい起業家精神とスタイル、アプローチで社会的・経済的インパクトを起こす人々の希望と可能性を紹介する。本記事は、同特集内で掲載している記事だ。

文=フォーブス ジャパン編集部 写真=ヤン・ブース

この記事は 「Forbes JAPAN 2023年6月号」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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