3月1日(現地時間)にChatGPTのAPI(システム同士を連携させる仕組み)が公開されるやいなや、世界中でChatGPTを組み込んださまざまな製品やサービスの開発が一気に加速した。さらに14日には、「GPT-4」という同社の言語モデルシステムのアップグレードがあり、進化自体が猛烈に進んでいる。
私自身も「ああ使えるかも、こう使えるかも」などと仕事でのいろいろな用途を考えた一方で、アニメオタクとして真っ先に思い浮かべたのは、メタバース空間でのバーチャルキャラクターや、RPGゲームのNPC(Non Player Character)にChatGPTを搭載したらどうなるかということだった。
これまで多くの作品で描かれてきたような「会話ができるキャラクターと共生できる未来」が急速に近づいたように感じたのだ。キャラクターと人との距離感が根本的に変わるかもしれない。ドラえもんやアトムのように、人間同士のように会話したり接したりできるロボットが登場する可能性も大きくなった。
そんなバーチャルキャラクターとの共生を体験できるプロトタイプを、世界に先駆けてつくり出した会社が日本にある。東京・秋葉原に本社を構えるGatebox(ゲートボックス)だ。
この会社は透明なカプセル型の箱の中にホログラム状のバーチャルキャラクターを表示させ、AI技術を組み入れることで会話もできるハードウェア製品「キャラクター召喚装置『Gatebox』」を2016年に発表、19年から量産モデルを販売している。コツコツと製品の改善を続けていたが、ここに来て、突如大波が来た。前述したChatGPTの登場とAPIの公開がそれだ。