岸田首相との会談でデサンティス知事は、中国や北朝鮮からの脅威の高まりの中で、日本が軍備を強化したことを称賛し「強い日本はアメリカにとって良いことだ」と述べた。自らを日米同盟の「強力なサポーター」と呼ぶ知事は、東京で記者団に対し「日本はわが国にとってすばらしい同盟国だ」と語った。
日本の外務省は岸田首相が知事の初来日を歓迎し、今回の訪問が両国の関係強化につながることを期待すると述べた。
今回の日本への訪問は、デサンティス知事の海外視察の最初の日程で、今後の予定には韓国やイスラエル、英国への訪問が含まれている。知事の事務所は、出発に先立ち今回の海外視察がフロリダ州知事が率いる貿易ミッションの一環であると述べていた。
デサンティス知事の発言は、2024年の共和党の指名候補争いで彼の主要なライバルとなることが予想されるトランプ前大統領のアプローチとは対照的だ。トランプは、大統領在任中に日本が防衛と貿易の両面で米国を利用していると繰り返し非難し、反感を買っていた。
デサンティス知事の海外視察は、2024年の立候補に向け、これまでほとんど知られていなかった彼の外交問題へのスタンスを知らせる機会にもなる。先月、FOXニュースのタッカー・カールソンからロシアのウクライナ侵攻に対する姿勢を問われた知事は、この問題がロシアとウクライナ間の「領土問題」であると述べ、ウクライナを守ることが米国の最大の関心ではないと発言した。
また、今回の海外視察は、フロリダ州の共和党議員の多くがトランプ支持に回り、ここ数日でいくつかの課題に直面する知事が、潜在的なキャンペーンを再構築するのに役立つかもしれない。デサンティス知事は、最大のライバルのトランプから繰り返し攻撃を受け、出馬しないよう懇願されたことさえある。
世論調査の分析を行うファイブサーティエイトが今月初めに発表した複数の全米世論調査の集計によると、予備選でデサンティス知事を選ぶと思われる全米有権者の割合は26.2％だった。これに対し、トランプは49.3％だった。
しかし、共和党予備選の全国世論調査は、数カ月におよぶ投票が複数の州にまたがって実施され、途中で脱落する候補者が出てくるため、必ずしも当てになるものとは言い難い。
（forbes.com 原文）
