カールソンとのインタビューでマスクは「TruthGPT、つまり宇宙の本質を理解しようとする最大限の真理を追求するAIを始めるつもりだ」と語った。
マスクは「宇宙の理解を目指すAIが人間を全滅させることはまずないだろう」と考えているので、自分のやり方が安全を確保するための最良の道だと思うと述べた。
マスクは、ChatGPTの開発を行ったOpenAIの共同創業者としての役割については、Google(グーグル)のAIへの取り組みにオープンソースで対抗するためのものとして構築するつもりだったと述べた。
しかし、マスクはOpenAIの現状を嘆き、クローズドソースであることを批判し、Microsoft(マイクロソフト)は直接OpenAIを支配していないとしても「非常に強い発言力」を持っていると主張した。
マスクは、グーグルそしてマイクロソフト・OpenAIのプラットフォームに対する彼の「第3の選択肢」は、スタートが遅かったとは認めつつも、実現できることを望んでいる。
そしてマスクは、OpenAIに対する懸念を繰り返し、そのツールは「政治的に正しくなるように訓練されているが、それは真実でないことをいう別のやり方だ」と述べた。
マスクはカールソンに「何が起こっているかというと、彼らはAIを、データからわかることを言わせるのではなく、嘘をつくように訓練しているのだ」と語った。またOpenAIは情報を出し渋っているとも述べた。
マスクがいわゆる「TruthGPT」の開発について語るのは今回が初めてではなく、すでに2月にそれについてツイートしていた。マスクが実際に誰かを採用してAIツールの開発に着手したのかどうかは不明であり、実際に「TruthGPT」という名称になるのか、それとも単なる仮称なのかも不明だ。
先週WSJは、マスクが人工知能に特化した新会社「X.AI Corp」(エックスエーアイ・コープ)を設立したと報じた。この社名は、マスクのいわば「なんでもアプリ」である「X」を作るという計画を反映したもので、今月初めには、Twitter(ツイッター)がXに吸収されたことが明らかにされた。
これまでの報道では、マスクはOpenAIやグーグルの対抗馬を本気で作ろうとしており、AI研究者のイゴール・バブシュキンにプロジェクトへの参加を打診したとも伝えられている。以前バブシュキンは、グーグルのDeepMind(ディープマインド)に所属していた。マスクはこれまでTwitterで、ChatGPTの会話中の偏ったもの、政治的に正しいもの、危険だと思うものの例について繰り返しコメントしている。
(forbes.com 原文)