新卒採用事業などを手がける学情が今年3月24日~3月31日、2024年3月卒業予定の大学生・大学院生569人を対象に実施した調査によると、3月末時点ですでに企業から内々定を獲得していると答えた学生は、全体の49.3%。内々定率は2月末時点の30.8%から1ヵ月で大きく伸び、前年同時期の35%を14.3ポイント上回った。
文理別では、理系(56.1%)が文系(43.9%)より10ポイント超高い結果に。前年同時期比では文系が+15.3ポイント、理系が+8.6ポイントで、文系学生の方が伸び率が大きかった。
一人あたりの内々定獲得数については平均1.86社、内々定保有数が平均1.48社と、両者には0.38社の差が存在。内々定を獲得した企業のうち入社の意思がない企業に対して、すでに「辞退」を申し出た学生がいることがわかる。
内々定を得た企業への入社意思については、「強く入社を希望する」と答えた割合が、1社のみで内々定を獲得している学生では35%、複数社で内々定を獲得している学生では46%に。学生の3〜5割が、現在、内々定している企業への入社を強く希望している事実が明らかになった。
政府のルールでは、2024年卒業予定の学生までは、企業がインターンシップで取得した学生情報を広報活動や採用選考活動に使用してはならないとされてきたが、実質、インターンシップが早期選考の場となっているケースは珍しくなかった。
しかし2025年卒業予定の学生からは、インターンシップ期間が5日間以上であることや就業体験を行うこと、学部3・4年生か修士1・2年生の長期休暇に行う、などといった一定の条件を満たすことで、インターンシップで取得した学生情報を広報活動や採用選考活動に活用することが可能になる。
そのため、2024年卒業予定の学生向けにはインターンシップ経由での採用を行っていなかった大手企業も、2025年卒業予定の学生に向けては積極的にインターンシップを採用の場として活用することが予想される。それが、全体的にさらなる就職活動の早期化が進む一因になるという見方もある。
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