ロシアは自国の航空機の飛行をまだ許可している国のいくつかで航空機の整備を受けている。パトラコフによると、そのほとんどは密かに行われているが、ロシア連邦航空局は先月、UAE・ドバイのGlobal Jet Technic(グローバル・ジェット・テクニック)をロシアが所有するボーイング737とエアバス機の整備を行う会社として認証した。
数カ月にわたる米国の圧力により、トルコはこのほど、ロシアが運航するボーイング機への給油と地上サービスの提供を禁止した。米商務省の当局者が匿名を条件にフォーブスに語ったところによると、米政府は旧ソ連構成国やその他の国々に対し、ロシアの航空機を整備する航空会社は米国の制裁を受ける可能性があることを警告しているという。
ロシアはまた、西側諸国製の航空機の部品を独自に製造し始めている。ロシア連邦航空局は昨年、アエロフロートの整備部門A-Technics(エーテクニクス)に対し、客室や厨房設備、空調、照明システム、ブレーキ、機体の部品の製造を承認した。
ロシアの航空会社は、国産のスホーイ・スーパジェット(87〜100席の地域旅客機で、使用している部品の約70%が外国製)の部品確保でより深刻な問題に直面するかもしれない。というのも、エアバスやボーイングの飛行機に比べて、製造されている数が少ないからだとパトラコフは話す。ロシアの航空会社は米国製の点火プラグの不足で160機あるスーパージェットの多くを飛ばすことができなくなることを懸念しているという。点火プラグの国産化だけでなく、2018年に始まったプログラムでエンジンを含む機体のすべての外国製部品の代替品を開発する作業が進行中だ。