北米

2023.03.21 08:45

トランプが逮捕されたらどうなる? 身柄拘束の流れや大統領選への影響

──逮捕後はどうなるのか?

マンハッタン検事局で逮捕時の手続きとして、指紋の採取とマグショット(容疑者の人物写真)の撮影、DNA情報などの記録が行われる。その後、法廷で罪状認否を行うことになる。

だが英紙ガーディアンによると、側近らはトランプがマーアラゴからビデオ会議を通じて罪状認否に臨む可能性について検察と協議しているという。ただ、トランプ本人は直接出廷する意向だとされる。

──トランプは手錠をかけられるのか?

インサイダーが取材した専門家は、トランプが罪状認否前に公の場で手錠をかけられ連行される可能性は低いとみている。手錠をかけられたトランプの姿を公衆の面前にさらすことで、マンハッタン地区検察のアルビン・ブラッグ検事が政治的理由から自身を刑事訴追しているとするトランプの主張に信ぴょう性が与えられる恐れがあるほか、前大統領に対する警護面の懸念がその理由だ。

──トランプは拘置所に勾留されるのか?

トランプは罪状認否後、ただちに釈放されることはほぼ間違いないとみられる。ニューヨーク州では、数年前に成立した法律により保釈要件が緩められ、軽罪や非暴力的な重罪で起訴され、逃走リスクがないとみなされた被告は、保釈金を支払うことなく自己誓約に基づいて釈放されることが可能になった。

──裁判の結果が出るのはいつ?

専門家がロイター通信に語ったところによると、マンハッタン地区での刑事訴訟は通常、裁判開始までに1年以上かかる。そのため、トランプの裁判開始は、2024年大統領選の選挙期間中、あるいは選挙後になる可能性もある。ロイターは、トランプが次期大統領あるいは現職大統領となった後に裁判にかけられれば、訴訟は前人未到の法的領域に入ると指摘している。

──起訴は2024年大統領選への出馬に影響する?

トランプが起訴され、裁判で有罪となったとしても、それ自体は大統領就任への障害とはならない。専門家によると、合衆国憲法には起訴された人物の大統領就任を禁じる条項は存在しない。ただし、重罪で有罪判決を受けた場合、トランプは選挙で自身に票を投じることができなくなる。

forbes.com 原文

翻訳・編集=遠藤宗生

タグ:

ForbesBrandVoice

人気記事