ファッション分野では?
スウェーデンのストックホルムでは、ソーシャルメディアインフルエンサーのマチルダ・ジェルフ(25)とボーイフレンドのラスマス・ヨハンソン(27)が、2019年に包括性と持続可能性に焦点を当てたアパレルブランドDjerf Avenue(ジェルフ・アベニュー)を設立した。写真のレタッチを拒否し、オストメイトバッグを持つモデルから障害を持つモデルまで、あらゆるタイプのモデルをマーケティングに登場させている。昨年、このブランドの売上は約3450万ドル(約45億円)で、フル稼働した最初の年である2020年の180万ドル(約2億3000万円)からアップした。
アムステルダムに拠点を置くLalaland(ララランド)は、マイケル・ムサンドゥ(27)とアグニウス・リムサ(26)が共同設立した会社で、AIを使ってデジタルアバターを作成し、小売業者がさまざまな体型や人々に商品を紹介できるようにすることで、物理的に写真撮影をする必要性をなくしている。
彼らはすでにTommy Hilfiger(トミー・ヒルフィガー)、Calvin Klein(カルバン・クライン)、Levi's(リーバイス)などのブランドと仕事をしており、400万ドル(約5億2500万円)の資金を調達している。
ファッションの分野では、ジョー・ウィルキンソン(26)とマリオ・マハー(28)が、自身の会社Heat(ヒート)を通じて、高級服、靴、アクセサリーを含むミステリーギフトボックスを企画している。
ロンドンを拠点とするこの会社は、約30人の従業員を抱え、LVMH Luxury Ventures(LVMHラグジュアリー・ベンチャーズ)やHermès(エルメス)などの投資家から500万ドル(約6億5700万円)近くを受け取っている。
ペットに特化した企業も
今年のリストには、ペットに特化した企業も少なくなかった。アレクサンダー・テレン(25)が設立したMammaly(ママリー)は犬用のチュアブル・ビタミンを販売し、アデリナ・コーネリア・ゾッタ(28)とコナー・ウェストビー(28)が共同設立したNutriPaw(ニュートリポー)は天然のペットサプリと健康用品を販売。
ヴィクター・モートルウ(26)とルイ・モートルウ(25)とルネア・ウェールズ(25)とシリエル・ファン・スティン(25)が共同設立したJust Russel(ジャスト・ラッセル)は、ペットのニーズに合わせたレシピのドッグフードをオーナーの玄関に配達するビジネスだ。
リストは、人間の健康もカバーしている。フランスでは、親友のアンジャリ・ゴビンダサミ(27)、フロリアン・フリエ(27)、ジョナサン・ハダッド(27)が共同で、手頃で持続可能な生理用下着ラインRepeat(リピート)を設立。昨年は約630万ドル(約8億2800万円)の売上を上げた。
一方、英国を拠点とするヴァレンティナ・ミラノヴァ(28)は、女性の健康ブランドDaye(デイ)を設立し、生理痛を緩和するためにCBDでコーティングされた持続可能なタンポンを作っている。
また、小売業のビジネス面では、リストの企業の多くが、小売業者のビジネスプロセスの合理化を支援している。マリウス・モンマニー(23)とオリオール・エルナンデス・イ・ファジュラ(26)が共同設立したRever(レヴァー)は、1500万ドル(約19億7000万円)の資金調達により、企業が顧客に即時返金を提供できるようにカスタマイズした返品用ソフトウェアだ。
また、eコマースショップが自社を売却しようとするときが、29歳のローレンス・ブース・クリボーン(29)のスタートアップThe Mothership(ザ・マザーシップ)の出番となる。このプラットフォームは、消費者直販のeコマース企業を買い取り、構築するもので、12月だけで約3万件の注文をこなしている。
(forbes.com 原文)