そんな新人研修に対する意識調査をベネッセコーポレーションが行っています。
まず、新資源研修での課題・悩みのトップは「自社への定着・早期離職を防ぐ」(34.7%)で、続いて「業務に必要なスキルや知識・マインドの習得」(33.0%)となっています。やはり働きがいがないと感じたら、すぐに転職することに抵抗がないため、いい人材をできるだけ引き止めつつ、スキルや知識も習得できるようなカリキュラムを組むことに力を入れているようです。
また、新人社員に研修で得て欲しいこととしては「業務に必要なスキルや知識・マインドの習得すること」(47.3%)がトップで2位が「自社の社員としてふさわしいマナーを身に付けること」(46.0%)となっています。これも働き方のスタイルの変化から、長期雇用を前提とした人材育成ではなく、生産性を重視した即戦力の育成に力を入れていることが読めます。
では、実際にどのような研修を盛り込んでいるのかという調査では、ビジネススキルとして「セルフマネジメント」(40.1%)や「タスク・時間管理」(38.3%)、「プレゼンテーション」(37.5%)。ITスキルとして「Officeスキル」(25.7%)、「情報セキュリティ」(25.3%)、「DXの基礎」(19.4%)と続いています。やはり、即戦力を意識したカリキュラムが組まれつつ、DXの基礎といった効率のいい働き方への知識を学ぶことで、現代社会の働き方についての意識を高めていることが伺えます。
こうした研修は、コロナ禍によりオンラインで行うことが多かったのですが、対面とのハイブリッドを含めオフラインでの研修が復活しているようです。オンラインでのメリットを残しつつ、対面ならではの研修を復活させ、いいとこ取りを目指しているようです。
今年入社する社員は、ほとんどがコロナ禍で学んだ人たちが多く、これからのアフターコロナでの働き方を模索していくことになると思います。企業も働き方の意識改革をしつつ、優れた人材をいかに確保していくかが鍵となりそうです。
出典:ベネッセコーポレーション「2023年度新人研修に関する意識調査」より