米国時間2023年3月8日、Spotifyはトップページのデザインを変更し、TikTokのビデオフィードのようなスタイルで音楽やポッドキャストのおすすめを縦にスクロールできるようになると発表した。
ソーシャルメディアプラットフォームが互いの機能をコピーすることは、何も目新しいことではなく、TikTokもそれを行っている。TikTokは、2014年にローンチしたMusical.ly(ミュージカリー)と2018年に合併した。両者は、短編動画の共有フォーマットとそのユーモラスな性格から、Twitterが2012年に買収し4年後に無情にも閉鎖された今はなきソーシャルメディアプラットフォームVine(バイン)とよく比較対象となってきた。
さらに最近TikTokは、毎日ランダムな時間に、携帯電話の前面と背面のカメラを使って短い動画や写真を投稿し、フォロワーに自分の近況を見せるように促す「TikTok Now(ティックトックナウ)」などの機能を開始した。これは動画には対応していないものの、同様の機能を中心にブランドを展開してきたBeReal(ビーリアル)とほぼ同じクローン機能だ。Instagramも独自のバージョンに取り組んでいる。しかし、競合他社のプラットフォームから機能を取り込むことは、TikTokよりずっと前から行われていた。2016年、InstagramはSnapchat(スナップチャット)を世界的な成功に導いた機能のクローンであるストーリーズ機能を追加し、物議を醸した。
ここ数カ月、TwitterとSpotifyは、TikTokのような新機能を搭載したことで一部から批判を浴びている。技術系ライターであるライアン・ブロデリックは、先週のSpotifyの発表後「TikTokに対抗しようとする技術系企業たちが、TikTokを実現している1つのこと、つまりそれを支えるAIを実現できないために、ユーザーインターフェースやビジネスモデルを引き裂くのを見ていると、残念な気持ちになる」とツイートしている。