宇宙

2023.03.14

かに座の「積尸気」が輝く今週、三日月が土星と接近

かに座の中にあるプレセペ星団。太陽系に最も近い散開星団であり、他の近傍の星団と比べて多くの恒星が存在している(Getty Images)

今週(2023年3月19日まで)は星を見るのに良い週だ。月が下弦の月に向かって欠けていくので夜空が春の星を見るために十分なほど暗い。春の星々は春分が翌週やってくる証拠だ。

今週の夜空で見るべき天体は以下のとおりだ。

3月14日火曜日:下弦の月

下弦の月(満月から欠けて輝面比50%になったとき)は、深夜に昇り昼に沈むため、昼間に月を見るのに絶好のタイミングだ。月の出入りは毎晩約50分ずつ遅くなっていくので、今週は午後の早い時間の西の空に月を見ることができる。

3月19日日曜日:月と土星

極細の三日月が土星と並んだところを見るすばらしいチャンスだ。ただし、そのためには少し早起きする必要がある。日の出の約45分前に東南東を見ると、スリムな輝面比7%の月が、土星からわずか3.6度の位置にある。双眼鏡があればずっと楽に見つけられる(ただし、日の出前に片づけること。太陽を見ると非常に危険だ)。

プレセペ星団

暗くてあまり目立たないかに座の中にあるプレセペ星団(M44、中国では「積尸気」と呼ばれる)は地球に最も近い散開星団の1つで、双眼鏡ですばらしい景色を見ることができる。

プレセペ星団は約580光年の位置にあり、非常に暗い空では肉眼でも見ることができる。しかし、光害のある都市部では双眼鏡を使うのが一番で、およそ60の星々が見える。

上記の日時は北半球中緯度に適用される。位置ごとの正確な情報については、StellariumやThe Sky Liveなどのオンラインプラネタリウムを参照されたい。 住んでいる場所の、惑星の出/惑星の入り日の出/日の入り月の出/月の入りの時刻をチェックしておくことをおすすめする。(訳注:気象庁のサイトはこちら)。

forbes.com 原文

翻訳=高橋信夫

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