英紙デーリー・メールの報道によると、選手たちは中立の旗の下で競技に参加することが認められるが、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領への支持を表明した場合は出場資格を失う。
元世界ランキング1位で現在6位のダニイル・メドベージェフをはじめ、7位のアンドレイ・ルブリョフ、15位のカレン・ハチャノフと、3人のロシア人男子選手が世界の上位15位以内に含まれている。
女子では、今年の全豪オープンで優勝した世界ランキング2位のアリーナ・サバレンカと、全豪オープンで過去に2連覇を成し遂げた14位のビクトリア・アザレンカがベラルーシ人だ。
出場禁止措置の解除が報じられる前、英国のアンディー・マレーは英BBCに「私の理解では、ロシアやベラルーシの選手はプレーすることを許されると思っているし、もしそうなったとしても私は怒り狂うことはない。ただ、もしウィンブルドンが別の方法をとるのなら、私はそれを尊重するだろう」と語っていた。
今回の決定は、軍事侵攻を理由にウィンブルドンがロシアとベラルーシの選手の出場を禁止した1年前とは180度異なるものとなる。
ロシアとベラルーシの選手を大会から締め出したとして、プロテニス協会(ATP)はウィンブルドンからランキングポイントを剥奪したほか、クイーンズクラブ、イーストボーン、サービトン、ノッティンガム、イルクリーで開催されたATPツアーの大会から両国の選手を除外した英ローンテニス協会(LTA)に罰金を科した。
サバレンカは昨年12月末、豪紙エイジのインタビューで「本当にひどい。誰も戦争を支持していないのに」と訴えていた。その上で、ウィンブルドンへの出場禁止処分は政治状況を「何も変えなかった」「それこそ悲しいことだ」と指摘。1月に控えていた全豪オープンで中立の旗の下でプレーしても、まるで自分が「どこからともなく」やってきた選手のように感じられると語っていた。
(forbes.com 原文)