スポーツ

2023.03.14

WBC連覇へ米国は「ガチ」モード 侍ジャパンに立ちはだかる歴代最強軍団

ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で米国代表チームの主将を務めるエンゼルスのマイク・トラウト(Christian Petersen/Getty Images)

野球の世界一を決める「ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)」が2006年に始まって以来、最大の不満のひとつは、米国がほかの国や地域ほど本気で大会に臨んでいないという点だった。

事実、大リーグ(MLB)で活躍するトップクラスの米国人選手の間ではこれまで、出場招請を断るケースが多かった。所属チームのスプリングトレーニングに残るのを優先させたり、大会中にけがをするリスクを懸念したりしたためだ。

2017年に開かれた前回大会で米国代表チームが初優勝を遂げたのを機に、こうした認識は変わり始めている。新型コロナウイルス流行のため2年遅れの開催となった今回の大会に臨む米国代表チームは、過去随一のスター選手ぞろいだ。それだけでなく、選手たちが世界一の座を守るのに真剣になっているのもまず間違いない。

ニュヨーク・メッツの一塁手ピート・アロンソは、代表に選ばれたのは「名誉なこと」だと述べ、「(米国代表チームの)ラインナップには上から下まで才能がずらりと並んでいる。(高い)能力をもつ選手がこれほど多くそろったチームを目にする機会はめったにないから、本当に特別な大会になるだろう」と続けている。

アロンソはそのうえで、名ばかりでない「実のあるチーム」でありたいと意気込みを示し、出場する以上は「せひ勝ち抜きたい。なので、本当に楽しい時間になるだろう」と語っている。

米国代表チームはこれまでで最強の陣容となっている。代表メンバーには、フィラデルフィア・フィリーズの捕手J・T・リアルミュートと遊撃手のトレイ・ターナー、セントルイス・カージナルスの一塁手ポール・ゴールドシュミットと三塁手ノーラン・アレナド、ロサンゼルス・エンゼルスの外野手マイク・トラウト、ロサンゼルス・ドジャースのムーキー・ベッツ、ヒューストン・アストロズのカイル・タッカーらが名を連ねている。

このうち、ゴールドシュミットとアレナドは17年大会から2大会連続の選出だ。

英国戦ではカージナルスの右腕アダム・ウェインライト(41)が先発を務めた。大リーグ18年目で通算195勝をほこるベテランが米国代表チームで登板するのはこれが初めてだった。

そのウェインライトは大会開幕に「この偉大な国の代表メンバーに選ばれて感動している」と述べたうえで、こう続けている。

「(大リーグで)互いに競い合い、戦っている者どうしが、ここでは兄弟のように団結しないといけない。そこに夢中になっている。だって最高じゃないか」

forbes.com 原文

編集=江戸伸禎

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