ビジネス

2023.03.09

マスク、障害者の元社員に謝罪 侮辱ツイート連発から一転

ツイッターのイーロン・マスクCEO(Photo by Justin Sullivan/Getty Images)

ツイッターのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は7日、前日にツイッター上で舌戦を交わしていた元社員に対し、公に謝罪した。マスクは、身体障害のあるこの元社員が会社に対して意義ある貢献をせず、実際には必要なかった配慮を要求していたとの見方を示していた。

マスクは元社員のハリ・トルライフソン(Halli Thorleifsson)に対する謝罪ツイートで「彼の状況に関する誤解」があったと釈明。周囲から「事実ではない」情報や「事実ではあるが重要ではない」情報を伝えられていたが、トルライフソンとビデオ会議で話したことにより誤解が解けたと説明した。

これまでにもツイッター上で予測不可能な暴言や、自身を批判する人への攻撃を繰り返してきたマスクだが、この日の投稿では「ツイートでコミュニケーションを取るよりも、話し合った方がよい」と結論している。

ことのきっかけは、トルライフソンが6日、マスクに向けて投稿したツイートだった。トルライフソンは、9日前に会社支給のノートパソコンがロックされ、人事部と連絡が取れない状態だと説明。自分が今も雇用されているのかが知りたいと訴えた。

マスクはこれに「君はどんな仕事をしていたのか?」と返信。さらに、難病の筋ジストロフィーのため車いすに頼り、体を長時間使う作業が困難であるトルライフソンについて、障害者向けの配慮を本当は必要としていないのではないかと疑問を呈した上「実質的な仕事をしていなかった」と批判。後の投稿では、トルライフソンの最初のツイートは「大金の支払いを得るためだった」とも主張した。

マスクとのやり取りの最中、トルライフソンは人事部から解雇通知の電子メールを受け取った。だがマスクはその後、復職を提案した模様で「彼はツイッターにとどまることを検討している」と述べている。

トルライフソンは2021年、自身が立ち上げた企業Ueno(ウエノ)がツイッターに買収されたことで同社に入社。マスクからの再雇用のオファーに応じるかどうかは明らかにしていない。マスクから謝罪を受ける前には、母国アイスランドの首都レイキャビクで間もなくレストランを開業すると投稿していた。


forbes.com 原文

翻訳・編集=遠藤宗生

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