フォーブスが消息筋から得た情報によると同社の金融子会社、アント・フィナンシャル・サービス・グループの企業価値は450億ドル(約5.6兆円)以上。このほど非公開レベルでの資金調達を停止し、2016年下半期と見込まれるIPO(新規株式公開)への準備を進めている。
傘下の決済サービス、アリペイはアリババの個人電子取引サイトのタオバオ(淘宝)や小売サイトのTmall(ティーモール)と提携し中国で最も普及した決済サービスとなっている。株式公開による調達資金で、アント社は先日当局から認可を得たばかりのインターネット・バンキングに乗り出そうというのだ。
アント社の経営権を握るマー会長は、株式公開によりますます裕福になるだろう。同社の4%の株式を所有しているとされるルーシー・ペンCEOも億万長者の仲間入りを果たすことは確実だ。
アント社の非公開での資金調達には、中国の社会保障基金(NSSF)や国家開発銀行傘下のエクイティー投資運用会社、CDBキャピタルなどの機関が参加した。NSSFは今回の調達ラウンドで5%を出資しているとの声明を、アント社は公開している。