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2023.03.28

私たちは、“人生100年時代”をどう生きるのか――。 新たな“幸せ”のかたちを探求する「研究所」、始動

2023年3月20日、「The well-being company」を掲げるHakuhodo DY Matrix社(以下、Matrix社)が、人々の人生や社会をより豊かにすることを目的とした研究機関「100年生活者研究所」を立ち上げた。

同研究所・初代所長に就任した大高香世は、「 “人生100年時代”といわれている現在、好むと好まざるに関わらず、誰もが100歳まで生きる可能性があるのです」と語る。

「100歳まで生きるかもしれない」という不安を、「100歳まで生きたい」という明確な意思に変えるため、人と社会の在り方をどう変えていくべきなのか――。今、大高は、そんな身近かつ壮大な課題に取り組み始めている。


社会に生きる誰もが「100年生活者」として関われる場所を

厚生労働省によると、現在の100歳以上の高齢者人口はなんと約9万人(2022年9月発表)。一方、Matrix社が20代〜80代に「100歳まで⽣きたいか?」とアンケートを取ったところ、「100歳まで生きたい」という回答は3割未満に留まった。

なぜ7割以上の人々は「100歳まで生きたい」と思えないのか? 豊かに歳を重ね、幸せな人生を送るには何が必要なのか?

こうした問いかけから多様なウェルビーイングのかたちを探り、「100年生きたいという“意思”」を生み出すため「100年生活者研究所」は誕生した。

大きな特徴は、専門家がクローズドに分析し仮説を立てるシンクタンク的な発想法ではなく、一般の生活者を巻き込んでクリエイティブな解決策を生み出す、オープンな“渦型”の「リビングラボ方式」の発想法を採用している点だ。

最初の活動拠点として2023年3月21日、東京・巣鴨に「100年生活カフェ」をオープンした。来店者にインタビューを実施する「聴くカフェ」として町の人々と対話しながら、生活者の声を集める。その一方「オンラインラボ」として公式LINEを開設し、毎週簡単なアンケートを行う。オフライン・オンライン両方からデータを蓄積し、成果をオウンドメディアなどで発信するほか、月1回ニュースリリースでレポーティング。そのうえで年1回の商品開発を目指す。
巣鴨にてオープンした「100年生活カフェ」

大高は、博報堂グループで20年以上、ワークショップとファシリテーションを経験してきた経験と知見から「生活者が持つチカラ」に大きな期待を寄せている。

「まず私たちはシニアに限らず、現代に生きる人々全員が『100年生活者』だと考えます。様々なバックボーンを持った生活者が集まると『私はこれが得意だから◯◯ができる』『私は自分の経験からこうした考えがある』と一人ひとりに当事者意識が芽生え、予想していなかった化学反応が起きるのです。私たちは生活に根ざした『人生を豊かにするための知見』を溜めてコンテンツ化・商品化を目指し、将来的には人や社会に役立つ“まちづくり”までを見据えています。

例えば自治体に、役所に訪れた方の憩いの場となるような、ウェルビーイングにまつわる場所づくりを提案するなど。誰もが心から『100年生きたい!』と思える社会をつくるための研究活動に注力していきます」


初年度から社会還元の一環として取り組むのは「デジ活シニア育成事業」だ。独自にリサーチした「デジタルに興味がある人ほど、長く生きたいと考える」というデータに基づき、シニア層へスマホ&SNS教室を提供するほか、「デジ活シニア」に向けた書籍の出版や映像コンテンツづくりを目指している。

ウェルビーイングこそ、新たなブレイクスルーを生むカギ

ウェルビーイングとは「身体的・精神的・社会的に平穏な状態」を指す福祉の専門用語であることから、シニア向け事業や社内の福祉事業に限定した印象を持つかもしれない。しかし大高は「事業やマーケティングにこそ、ウェルビーイングが生きる時代に突入している」と語る。

マイナスをプラスに変える「課題解決型」のソリューションから、プラスにさらにプラスし底上げしていく「貢献型」のソリューションへの移行が、レッドオーシャンとなっている多くの市場、事業の突破口になり得るという提案だ。

大高は「ウェルビーイングをマーケティングに取り入れる企業が増え、その動きは加速しています。何より注目すべきは、ウェルビーイングの視点を持つと、担当者自身がウェルビーイングな感覚になることなんです!」と力説。つまりウェルビーイングに取り組むと「お客様の幸せに貢献できた」と担当者のモチベーションや満足度アップに繋り、よい仕事はさらに顧客や自身の満足度を高め、好循環を生んでいくという仕組みだ。

「Matrix社ではこうした経済活動を『ウェルビーイングバリューチェーン』と名付け、既に取り組み始めています。ウェルビーイングと経済性は完全に両立するし、社内にも良い影響を与え、良い循環をどんどん生み出します。一度“ニーズ”という視点を外して“ウェルビーイング”という上位概念からご自身の仕事を捉え直すと、新たなブレイクスルーが生まれやすくなるのではないでしょうか」

ちなみに「100年生活者研究所」は、生活者に目を向けたTo C機関と位置付けられている。公共性を保つためクライアントワークを行わず、いわば基礎研究に特化した純然たる研究機関として活動していく指針だ。

「ありがたいことに、弊社代表・近藤暢章の『儲けは考えなくていい。純粋に世の中に良いこと、生活者のためになることを真面目に面白く取り組みなさい』という提案のもと、ミッションを遂行しています。ただ、100年生活者研究所で蓄積されるデータや知見は、ビジネスシーンで大いに活用して頂きたいですし、外部からのご提案やご協力もいつでも大歓迎。まずはぜひ巣鴨の『100年生活カフェ』にいらしてください!」

人々と社会、それぞれの“幸せ”に寄り添うために

大高は博報堂に新卒入社して以来、マーケティング一筋。2000年頃「これからはワークショップの時代が来る」と、ファシリテーターがあまり知られていない時代からファシリテーションを学び、実行し、「博報堂グループ内で、もっともファシリテーションをしてきた」という自負を持つ。しかし次第に「マーケティングという言葉からくるイメージに疑問が……」と振り返る。

「マーケティングは元々軍事用語のメタファーなんです。例えばターゲット(標的)、ポジショニング(戦型)、ストラテジー(戦略)など。ですが私は、お客様は戦う相手ではなく共に生きるパートナーではないかと。これからは『お客様中心・生活者中心』の時代になり、マーケティングは戦いじゃなく、愛になるべきだと考え、その先駆けとなる新たなマーケティングにチャレンジしたいと考えました」
 
その志のもと、2013年に生活者との“共創コミュニティ”を運営する社内ベンチャー・株式会社VoiceVisionを起業。彼女のヨミは当たり、共創(コ・クリエーション)が盛んに叫ばれる時代が訪れた。しかしその後「生活者だけではなく社会との共創に関わりたい」と博報堂に戻り、さらにはPR企業に1年間出向。2022年4月に博報堂PR局所属となりPRを極めようとしていた矢先、100年生活者研究所所長に任命されたという経緯だ。そして2023年3月の立ち上げまで、目まぐるしく流れる日々を送り続けてきた。

しかしこの辞令は、マーケティング、ファシリテーション、共創マーケティング、PR、そして起業・解散に至るまでを経験した大高にとって集大成といえるものでもあった。「マーケティングが自分の天職だと感じる理由のひとつが『これからの時代こうなる』というヨミが人より少し得意なところ。これからの時代、ウェルビーイングはさらに重要なキーワードになると確信しています」

そう語る大高に、彼女が考えるウェルビーイングについて尋ねてみた。

「シンプルに『幸せに生きる』ことかなと。私たちは様々な幸せの形を探しながらも『◯◯こそが幸せだ』と打ち出すことは絶対にありません。多様な幸せに寄り添い、その形を発信していきたい。100年という時間で区切るより、年代を問わず『この先も、生きることが楽しみだ』という人が一人でも増えればいいと考えています」

大高と話をしていると、人生をポジティブに捉えるためのエネルギーを分けてもらえ、心の中に「自分が100歳まで生きるためには、何が必要だろう」という自問が生まれてくる。

あなたも私も、100歳まで生きる時代で日々の生活を送っている。これからも続いていく人生、自分らしく、幸せに過ごすため、今日から何ができるだろうか? 私たち生活者一人ひとりの思いに、そのヒント=希望が隠されている。
 


おおたか・かよ◎1990年博報堂入社。マーケターとして戦略立案、新商品開発、新規事業の立ち上げなどを担当。様々なワークショップのファシリテーターとしても活躍し、自他共に認める「博報堂で最もファシリテーションをしてきた」人物。2013年共創型のオープンイノベーションを提供する博報堂の子会社・株式会社VoiceVision設立、代表取締役社長に就任。2021年株式会社オズマピーアール出向後、2023年より「100年生活者研究所」初代所長を務めている。

100年生活者研究所
https://well-being-matrix.com/100years_lab/

Promoted by 100年生活者研究所 | text by 伊藤七ゑ | photographs by 田川友彦 | edit by 菊池徳行 (ハイキックス)

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