3. パーソナライズされたデジタルマーケティングを効果的に行うために欠かすことができない要素:AIとファーストパーティデータの組合せ
2021年12月に実施したCoresight Researchの調査によると、米国のブランドおよび小売企業の71%が、自社のマーケティングのパーソナライゼーションは優れていると感じている一方で、パーソナライゼーションに満足していると捉えている米国の消費者は34%に過ぎないことが分かりました。また、2021年11月に実施した、マーケティング目的でファーストパーティデータを自社で活用している米国在住の経営者に対する調査では、パーソナライズされたデジタルマーケティングの効果を高めるためには、ファーストパーティデータが不可欠であることが分かっています。
・回答者の約5人に4人(78.2%)が、AIによるデジタルマーケティングにとって、ファーストパーティデータは「非常に重要」と回答。
・ファーストパーティデータを利用するメリットとして、「パーソナライゼーションの強化」が上位に挙げられている(図4参照)。
図4. ファーストパーティデータを活用するメリットの上位(回答者の割合)
(図内の訳、選択肢上から「オンライン売上の促進」「適切な情報を適切な相手に適切なタイミングで提供できる」「ブランド認知度の向上」「顧客ごとにパーソナライズされたインパクトのあるクリエイティブなコンテンツの生成」「見込み客の誘導、測定、評価」「消費者の需要予測」「メリットはない」
コメント「ファーストパーティデータ活用によるメリットの上位は、売上促進とパーソナライゼーションの強化である」)
※回答者はファーストパーティデータを活用することのメリットの上位3つを選択
対象:ファーストパーティデータをマーケティングに活用している米国在住の経営者142名
出典:Coresight Research
強化された消費者のファーストパーティデータを活用した、AI生成によるパーソナライズされたメッセージは、パーソナライズ体験に対する消費者の期待に大幅に応えるための不可欠な要素です。
ファーストパーティデータとAI生成によるパーソナライズされたコンテンツの組み合わせは、顧客体験の各段階とすべての接点に適用させることで最適な結果をもたらします。
例えば、2021年10月に実施されたCoresight Researchの調査では、米国の消費者は複数のチャネルでパーソナライズされたマーケティングを受けるよりも、特定のチャネルでそれらを受ける事を好むことが分かっています。なお、消費者がパーソナライズされたマーケティングを受けることを好むチャネルとしては、ウェブサイトと電子メール(それぞれ32%が回答)が上位に挙げられています。
こうした洞察に基づき、小売企業は以下のような具体的なアクションを取ることができます。