猫を飼っている3000人にアンケートを行い、「日常的にかかるお金」と「ときどきかかるお金」、「最初にかかるお金」の各平均額と、猫の平均寿命である15.62歳(一般社団法人ペットフード協会「令和4年(2022年)全国犬猫飼育実態調査」より)から算出。その結果、約264万円であることがわかりました。
もちろん、猫によって医療費は違って来ますし、最初に猫を迎えたときに野良猫を拾ってきたら、譲渡/購入代もかからないので、多少の差異が生じますが、それぞれの項目を見ていくことで、おおよそこのくらいかかっているんだということはわかると思います。
まず、猫の食事にかかる1カ月の費用は、「2501円から3000円」が12.4%といちばん多く、平均は3515円でした。ただ、病気になったり、病気にならないようにと療法食を与えるケースもあり、食費はもう少し上がる可能性もあります。
日常品として必要不可欠なのが、猫のトイレまわり。こちらは「1000円まで」という人が24.9%ともっとも多かったのですが、1カ月の平均は1970円でした。その大半は猫砂が占めていると思いますが、最近は物価の高騰もあり値引き率が低く、以前より出費が増えています。
また、爪とぎやおもちゃなどの消耗品は1000円以下が57%で、1カ月の平均は1239円。ただ、年齢によって購入頻度も変わってくるため、一生で考えるともう少し金額が下がると思います。
ときどきかかるお金としては、いちばんは病気になったときの医療費や薬代でしょう。アンケートの質問が「この一年で猫の病気やケガの医療費にいくらかかりましたか?」なので、0円が約半数となっています。平均は約46万円と算出されていますが、診察代や薬代は人間のような公的な保険がないため、かなり高くなります。手術となると何十万単位になるため、万が一のためにペット保険を掛けたり、猫貯金をしている人も多いようです。
ワクチンや健康診断などもやったりやらなかったりと飼い主によってさまざまですが、病気にならないよう、早期に病気を発見するためにきちんと定期的に受けると、それなりの出費になります。
ほかにも、猫のために冷暖房をつけて、その出費が馬鹿にならないぐらいになっているケースも多いようです。これも環境によって大きく左右される要素なため、金額格差は大きいと思われます。
筆者も16歳になる猫を飼っていますが、1カ月にどれぐらい掛けているかあまり気にせず過ごしていました。こうして数値として見せられると、かなり掛かっているのだとびっくりしますが、おそらく筆者の猫の場合は、手術をしたことはなく、薬を飲んでいる程度なので、16年間で100万円ぐらいなのではと思います。
かわいい猫を飼いたいと思っている人は多いと思いますが、それなりに費用もかかるということを頭の隅において、迎え入れることが大切でしょう。
出典: R&Cマガジン「猫の一生にかかるお金はいくら?食費や医療費など生涯の飼育費用を3000人調査」より