「ペット業界はデジタル化と遠く、飼い主が得られる情報には偏りがある。また殺処分などの社会課題も多く、人生をかけて取り組みたい」と話す。提供するフードは、獣医栄養学専門医の獣医師とレシピ開発し、契約した農家の国産食材をメインに、人用の食品工場で製造したもの。
原材料や製造過程が不透明で、日持ちや扱いやすさなど人間の都合が優先されがちなペットフードの課題に向き合い、累計販売数は2年で1,000万食を突破した。ペット医療の分野にも進出する。
動物病院ごとに価格が異なる、待ち時間が何時間にも及ぶなどの不透明さを解消する、日本初のサブスク型の動物病院を2025年までに立ち上げる予定だ。ペット保険やペットオーナー向け不動産事業などへの領域の参入、アジアへの展開も視野に入れる。「ペットにまつわるすべてのサービスをひとつのアプリで体験できる、コンシェルジュのようなプラットフォームを実現させたい」
おおくぼ・たいすけ◎同志社大学経済学部卒。グリーを経て、2015年にシロップ(現・PETOKOTO)を設立。「IVS2022 LAUNCHPAD NAHA」で第1位を獲得した。