CESで得られた10のこと。2023年は新たなトレンドの入り口に

ラスベガスで開催されたCES

6. 電気自動車は、新たなエンターテインメントやショッピングスペースに進化

昨年のCESで、Nvidiaは将来の電気自動車の車内装備に関する製品とその強みを紹介しましたが、その技術は現在も進化を続けています。

また、Qualcomm社製のプロトタイプでは、車内の音響や映像、さらには乗客ごとに音量を調節することも可能です。将来的には、車内で音楽を聴いたり、ビデオを見たり、インターネットにアクセスしたり、ショッピングをしたり、ゲームをしたりすることができるようになるでしょう。

電気自動車向けの製品を集めたCovesaの展示では、車内コマースのプラットフォームを提供するMavi.ioを見ることができました。下の写真は、車載のエンターテインメントシステムで食事を注文しているところです。また、Singing Machineによる車載用カラオケシステムを提供する展示も見ることができました。
 Mavi.ioの車載コマースシステムでブリトーを注文している様子 出典:Coresight Research

Mavi.ioの車載コマースシステムでブリトーを注文している様子 出典:Coresight Research

7. 拡張現実(AR)は、Web3.0やメタバースへのポータルとして、よりシンプルで簡単にアクセスできるようになる

多くのソフトウェア開発者が、VR(仮想現実)がメタバースやWeb3.0への最も没入感のあるポータルになると見込んでいる一方で、多くのソリューションは、同等の没入感を提供しつつ、現実世界と仮想世界を強力に結びつけるAR(拡張現実)技術に集中しています。

CESでも、最先端のARソリューションや技術が数多く紹介されましたが、それらを拝見した結果、今後はARを活用することで、個人がより簡単に、より実践的にメタバースにアクセスできるようになることを実感しました。

CESでのWeb3 Studioの様子 出典:Coresight Research

CESでのWeb3 Studioの様子 出典:Coresight Research

8. 健康やウェルネスに役立つガジェットが数多く展示

ウェアラブル技術は2015年のCESでも見受けられましたが、今日のウェアラブル技術は、主にスマートウォッチ、フィットネス向け、目的別デバイスの領域にまで及んでいます。現在利用可能な製品は、以下のような、本当に役に立つ便利なデバイスに幅広く進化しています。

・Perfectは、ファンデーション、ブロンザー、ハイライト、口紅などを鏡で見ているように見ることができるもので、ARを利用したバーチャルメイク技術を提供しています。そのトラッキング技術は、AIとディープラーニングの機能を活用し、タイムラグがなく、あらゆる年齢や人種に最適化され、超リアルな体験を提供します。

・Tylenolは、ユーザー(=親)が子どもの内耳の写真や動画を撮影して臨床医と共有し、遠隔で耳の感染症をチェックできる家庭用デジタルイヤースコープのデモを行いました。画像や映像を小児科医に送信することで、費用と時間のかかる診察の手間を省くことが可能です。

・WeWardは、歩くとポイントが貯まり、そのポイントを現金やギフト、チャリティーへの寄付に換えることができるモバイルアプリのデモを行いました。同アプリのユーザーは1000万人で、24%多く歩いており、700万ドルがユーザーとチャリティーに寄付され、これらのウォーキングによって二酸化炭素の排出が60万トン削減されているといいます。

Perfectのアプリでは、メイクアップ、ジュエリー、時計のバーチャル試着ができる 出典:Coresight Research

Perfectのアプリでは、メイクアップ、ジュエリー、時計のバーチャル試着ができる 出典:Coresight Research

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文=RxR Innovation Initiative

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