※クラウド環境(インターネット環境)でコンピューティングサービス(サーバー、ストレージ、ネットワーク、データベース、ソフトウェアなど)を利用すること
コンピューティングパワーを十分に活用できていない企業のコンピューティングセンターを、インターネット経由で提供されるサーバーファームに移行することや、固定費の削減、ピーク時のコンピューティングニーズに応じたコンピューティングパワーをオンデマンドで提供することなどが可能です。
また、固定費を変動費に変え、モノリシックな従来のソフトウェアプラットフォームよりもはるかに速く動くソフトウェアを開発・導入するための新しいパラダイムを提供します。クラウドコンピューティングにより、小売企業は、更新頻度がはるかに低いモノリシックな従来の(非クラウド)ソフトウェアプラットフォームと比較して、年に数回更新されるクラウドソフトウェアのモジュール性からメリットを得ることができます。
さらに、従来のソフトウェア開発の縛りから解放されることで、より迅速に実験を行い、テストと失敗を繰り返し、より迅速なイノベーションが可能になることで、小売業をはじめとする多くの企業は、クラウドに特化した手法でソフトウェアを開発し、より迅速に行動することができます。
クラウドベースの新しいツールや構造により、他のクラウドベースのサプライヤーやパートナーとデータを共有することもできるようになります。
そこで本記事では、クラウドコンピューティングの利点と種類について概説し、同分野における”ビッグ3”プロバイダー(Amazon、Google、Microsoft)を中心に、クラウドサービスとクラウドアプリケーションについて解説しています。
市場規模と機会
Synergy Research Groupによると、世界のパブリッククラウドインフラ市場(プラットフォーム・アズ・ア・サービスとホスト・プライベートクラウドサービスを含む)は、2022年に2000億ドルを超え、第2四半期には29%の成長になると予測されています。Synergyによると、2022年第2四半期には、上位3社のプロバイダーが市場のほぼ3分の2を占めおり、Amazonが34%でトップ、Microsoft Azureが21%、Google Cloudが10%でそれに続いています。
クラウドコンピューティング
クラウドコンピューティングは、小売業をはじめ様々な企業にとって多くの魅力的なメリットがあります。しかし、データが1つのプロバイダーのサーバーに取り残されることに対する懸念があり、クラウドプロバイダーは深刻なセキュリティ侵害に直面しています。小売企業やその他企業は、プライベートからパブリックまで、自社に最適なクラウド構成を導入することができ、パブリッククラウドサービスでは、Amazon、Google、Microsoftが市場を独占しています。他にも大手企業向けソフトウェアプロバイダーが独自の安全なクラウド上でアプリケーションを提供し、他の分野でもサービスを展開しています。