ビジネス

2023.01.26

クラウド市場を独占する「ビッグ3」 アマゾン、グーグル、マイクロソフトの今

Getty Images

Microsoft Azureは、2008年のプロフェッショナル開発者会議でWindows Azureとして発表され、2014年3月にMicrosoft Azureに名称が変更されました。

Azureでは現在、以下21の製品・サービスを提供しています。

・AIとML ・分析 ・コンピュート ・コンテナ ・データベース 
・デベロッパーツール ・デブオプス ・ハイブリッドとマルチクラウド 
・アイデンティティ ・統合 ・モノのインターネット ・マネジメントとガバナンス
・メディア ・マイグレーション ・複合現実 ・モバイル ・ネットワーキング 
・セキュリティ・ストレージ ・仮想デスクトップインフラ ・ウェブ

また、ビジネスインテリジェンス、インフラ、コンピュート、データベースサービスに加え、企業資源計画(ERP)を提供するDynamicsなどのクラウドベースプラットフォームも提供しています。

2021年2月、Microsoftは、「データ価値の最大化」「ショッピング体験の向上」「リアルタイムで持続可能なサプライチェーンの構築」「店員の能力向上」という4つの重点分野を中心に、同社のクラウドベースサービスをまとめた「小売業のためのクラウド」を発表しました。

図4をみると、2017~2021年度のCAGRに対して、直近の半期で成長が加速していることがわかります。同社のクラウド売上は、この報告数値の60%強を占めると推測されます。

Azureの財務指標を個別には公開しておらず、図はインテリジェントクラウドの財務データを記したもので、サーバー製品とクラウドサービス(Azureなどのクラウドサービスを含む)、エンタープライズサービス(サポート、コンサルティングなどのサービスを含む)の両方が含まれます。

図4. Microsoftインテリジェントクラウドの年間売上高と営業利益(億米ドル)

出典:企業レポート/S&P Capital IQ

Microsoft Azureの提携先には、Azure Marketplaceのパートナーネットワークに加え、Accenture、Adobe、SAPなど、専門的なソリューションを提供するプロバイダーが名を連ねています。

その他のクラウド関連企業 

クラウドベースのプラットフォームを提供する大手テクノロジー企業は数社あり、その多くは、図5に概略を示すように、自社の内部クラウドインフラ上で稼働しています。

図5. 主なクラウドサービス企業

出典:企業レポート

最近の動き

図6. 最近のクラウドコンピューティングに関する動き

出典:クラウドテックニュース/インフォワールド/企業レポート

WHAT WE THINK

小売企業にとって、デジタル化とクラウド化は密接に関係しています。クラウドに移行することで、データ駆動型のEコマース小売企業に歩調を合わせ、オンプレミスのハードウェアのほとんどを後回しにすることができます。また、クラウドを利用することで、強力な新技術を迅速に開発し、テストすることができます。

ブランドと小売企業にとっての意味合い

・小売企業は、クラウドへの移行により、固定費を変動費化することができます。
・ソフトウェアのアップデートがより頻繁に行われるため、より迅速な技術革新が可能になります。
・クラウド向けの開発により、革新的な新機能を利用することができます。

不動産企業にとっての意味合い

- 小売企業がクラウドに移行することで、データセンターの利用面積は小さくなるものの、クラウドコンピューティングセンターのニーズは利用率の増加に伴い拡大するでしょう。

テクノロジーベンダーにとっての意味合い

・テクノロジーベンダーは、クラウドに移行する小売企業をターゲットに、小売業に特化したソリューションを開発しています。
・小売業を含む多くの企業は、ハイブリッドおよびオンプレミスのクラウドソリューションを必要としています。
・複数のクラウド上のデータにアクセスできるプラットフォームは、強力な新カテゴリーとして確立しつつあります。


※この記事は、2022年10月にリリースされたRxR Innovation Initiativeからの転載です。

文=RxR Innovation Initiative

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