ビジネス

2023.01.22 08:30

米ネット下着販売「サードラブ」 フィット感重視で実店舗にも

ネット販売を起点として起業した多くのブランドは現在、実店舗を持つメリットは店内での売り上げだけではないことに気づいている。サードラブも例外ではない。ザックは「店舗が実は、顧客獲得手段になることに気づいた」と述べている。

彼女によると、店舗を訪れる顧客の約65%は新規顧客だ。そのため同社の店舗は、従来のブラ販売業者と違い、売ることよりも体験を提供することに重きを置いている。こうして、顧客とブランドの意義ある関係構築が可能になる。

さらに、実店舗を通してブランドの認知度も向上する。ザックは「全ての店で利益を出したいのはもちろんだが、たとえ収支がとんとんになったとしても、人通りが多い場所に常に看板が出ているという事実がある。定量化できずとも、追加のメリットが必ず存在すると思う」と述べた。

サードラブの拡大がまだ初期段階であることを考えると、これからさらに多くの学びが必要になるはずだ。

営業中の店舗はわずか9軒で、全て開店から1年未満——。これを踏まえ、ザックらは今後しばらくデータの分析に取り組む。その後はさらに店舗が追加される予定だが、その時期や数は未定だ。

カスタマイズされ、何かしら知識を得られるようなネットショッピングの体験を店舗でも提供するサードラブの手法は、従来の小売企業とは明らかに異なっている。同社はこうして、より一層顧客の役に立つような新たなブラの購入体験を実現している。

forbes.com 原文

翻訳・編集=出田静

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