コロナ禍の結婚式事情「親に援助してもらう」派も約3割

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共に人生を歩むことを決めた2人の晴れ舞台、結婚式。そのスタイルは多様化し、コロナ禍以降はあえて結婚式を挙げないカップルも増えたが、最近では挙式するカップルの数が戻ってきつつある。

結婚式情報サイト「マイナビウェディング」の調べでは、2021年7月~2022年6月までに結婚した人の中で結婚式を行った割合は約半数に上り、前年比で10.4ポイント増加したという。

そうした中、婚活サービスを提供するタメニーは、コロナ禍の今、20~30代未婚者の結婚式に関する価値観がどのように変化しているのか、男女2400人を対象にした調査を実施。その結果からは、地方によって異なる結婚式の価値観が見えてきた。

対象者のうち「結婚したい」と回答した1648人に対し、教会式・神前式・人前式などの式、披露宴、二次会などからなる一連の結婚イベント(以下「結婚式」)を自身が結婚する場合に行いたいと思うかを聞いたところ、「結婚式をしたい」の割合が最高となったのは「東北」で85.7%。続いて「近畿」(84.9%)、「中国」(84.3%)という結果に。

さらに式(教会式・神前式)、披露宴、フォトウェディングなど、どのイベントを行いたいかを尋ねると、「式」の教会式と神前式、いずれも希望する人が最も多かったのが「北海道」でそれぞれ33.3%と16.7%。「披露宴」を希望する割合が高かったのは、1位「四国」(35.5%)、2位「九州・沖縄」(33.9%)、3位「中部」(31.7%)となり、西日本で「披露宴」を挙げたいと考える割合が高くなる傾向が見て取れた。

教会や神社などで式を挙げた後に披露宴、二次会などの一連の結婚イベントを行う場合にちょうどいい予算を聞くと、最多価格帯については東京のみで「200万円」となり、それ以外の地方では全て「100万円」となった。一方で、「300万円」~「400万円」が最も多かったのは「東京」(16.8%)で、「北海道」(11.8%)、「九州・沖縄」(11.5%)の順に。同価格帯の答えが最も少なかったのは、「東北」の4.5%だった。

結婚式の費用を実家に支援してもらいたいか、の質問には、「支援してもらう予定」だと答えた人の割合は全ての地方で1割未満に。「支援してもらう予定」の答えが最も多かったのは「北海道」の8.9%で、「支援してもらいたい」(26.7%)と合わせても最多(35.6%)だった。

一方で「支援してもらう予定」の答えが最も少なかったのは「東北」の2.6%で、「支援してもらいたい」(22.4%)と合わせても2割超で最少になった。結婚式の費用を親が援助するかどうかについては、地域性が影響することがある。そうした風習は、脈々と受け継がれていく。

結婚式は、結婚の1ステップだ。親の支援を望むカップルも望まないカップルも、コロナなど気にせず、2人が思い描く理想の結婚に向けた結婚式を挙げられる、そんな世の中が早く訪れることが待ち望まれる。

文 = 大柏真佑実

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