ハムリンは「総合的な医学評価」と「一連の心臓、神経、血管の検査」を受けた後、バッファロー総合医療センターを退院したとチームは声明で説明した。
プロ2年目のディフェンスバックのハムリンは2023年1月2日のシンシナティ・ベンガルズとの試合中に倒れ、1週間近くシンシナティの病院で治療を受けた後、9日にバッファロー総合医療センターに入院していた。
同医療センターの救命救急医ジェイミー・ナドラーは「ダマーが自宅とビルズでリハビリを続けるために安全に退院できると確信している」と述べた。
治療にあたった医師団は先週の記者会見で、ハムリンは手足の動きを取り戻し、医療スタッフに「チームは勝ったか」と筆談で尋ねるなどコミュニケーションを取り始めたと述べていた。その翌日にはフェイスタイムでチームメートと話をした。
心停止後初のソーシャルメディアへの投稿で、ハムリンは回復に向けた「道のりは長い」と語った。医師団は、ハムリンがベンガルズのワイドレシーバー、ティー・ヒギンズに通常のタックルらしきものをした数秒後に倒れた後に心臓震とうという稀な症状に見舞われたのではないかとの見方を示していた。心臓震とうは通常、胸壁への突然の衝撃によって起こり、心停止や不整脈を引き起こす。チームの医療スタッフは心肺蘇生を行い、除細動器を使用してフィールド上でハムリンを蘇生させることができた。
試合の第1クォーターにハムリンが倒れてから数分後、NFLはプレーオフ開始前に振り替える可能性を考慮しつつ試合を一時停止することを決めた。その4日後、リーグ関係者は試合の完全中止を決定した。
だが、このぞっとする心停止とリーグの対応には厳しい目が向けられた。元選手の中にはハムリンが倒れてから数分内に試合中止にすべきだったと指摘する人もいた(ハムリンがフィールドから搬出されて36分後にリーグは正式に試合を延期した)。多くのファンやアナリストがハムリンとその家族に応援メッセージを寄せたが、ハムリンの突然の心停止は米国で最も視聴されるスポーツが往々にして選手に危険をもたらすことを思い起こさせるものともなった。
(forbes.com 原文)