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2023.01.12

ジェネリック医薬品の価格破壊に挑むオンライン薬局MCCPDC

Getty Images

MCCPDCは、とくに無保険者にとって有益だ。また、保険に加入していても、免責額が高く、自己負担分の支払いが重荷になっている人にも好都合だ(近年は、免責額が高く設定されている保険プランが一般化しつつある) 。ジェネリック医薬品の多くでは、薬の実費よりも、コーペイ(医療サービスを受けたときに患者が支払う一定の自己負担額)のほうが高くなる場合がある。

 
MCCPDCを立ち上げたマーク・キューバン
 
MCCPDCでは、(まだ)ほとんどの健康保険を受け入れていない。MCCPDCを利用する保険加入者のほとんどは、自己負担分が、保険の免責額や、保険対象外の支出に加算されない。要するに、MCCPDCで取り扱われていない処方薬(つまり大部分の医薬品)に関して言えば、免責額を超えて保険が適用されるようになるまでは、保険加入者であっても、自費で購入することを余儀なくされる。 
 
MCCPDC側は、こうした問題を認識している。同社が、保険会社や、規模の小さい薬剤給付管理(PBM)との提携に否定的というわけではまったくない。実際、2022年10月にはキャピタルブルークロス(Capital Blue Cross) と、12月にはPBMのEmsanaRXとの提携を発表した 。保険会社やPBMと提携すれば、MCCPDCの利用者は、同サイトで取り扱われている割引価格の医薬品を購入し、その分を免責額に加算できるようになる。
 
MCCPDCが2023年も引き続き、ジェネリック医薬品分野で成長していくのはほとんど確実だ。

forbes.com 原文

翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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