死亡者数は比較的少ないものの、上海の少なくとも半数が新型コロナ陽性となったと推定されている。新型コロナから何年も身を隠してきた上海は、新型コロナウイルスから一時的に逃げることはできても、永遠に隠れることはできないという事実を証明している。マスクをしているか、何回注射をしているかは問題ではないのだ。新型コロナウイルスは、重症急性呼吸器症候群(SARS)や中東呼吸器症候群(MERS)とはまったく違う。
しかし、市場はこの事態にうまく対処している。
取引所の大手企業50社で構成される上海総合は4日、0.33%高で取引を終えた。ほとんどが新規参入のハイテク企業のSTAR-50は、0.7%の下落だった。投資家は新型コロナにうんざりしている。
しかし、もし状況が悪化すれば、中国は輸出市場向けの医薬品を買い溜めし始めるだろう。それにはマスクも含まれる。ロサンゼルス、ボストン、ニューヨークの公立学校では、今月の学校再開の初日に一時的にマスクが使用されるなど、全米の一部の学校でマスクが復活しつつある。
この買い占めがさらなるサプライチェーンのボトルネックを生むかどうかは不明だが、上海の状況が悪化しない限り、2020~21年のようなサプライチェーンの危機には至らないだろう。
中国での最初のオミクロン波
中国疾病管理予防センターによると、現地のコロナ検査では、広がりやすいが致命的ではないオミクロンの亜種BA.5.2およびBF.7が流行していることがわかった。ゲノム解析によると、これらの変異型は現地の全感染症の97.5%を占めている。世界保健機関(WHO)によると、他のいくつかの既知のオミクロン亜型も検出されたが、その割合は低いとのことだ。WHOは4日に、上海の集団発生では新しい亜型は報告されていないと発表した。
これは2020年の冬ではない。(S&P500が4日の始業ベル後に小さく急降下したものの)市場は少なくとも今日、そのことを喜ぶことができる。
“With circulation in #China so high and comprehensive data not forthcoming – as I said last week it is understandable that some countries are taking steps they believe will protect their own citizens”-@DrTedros #COVID19https://t.co/f0MNfvZIee
— World Health Organization (WHO) (@WHO) January 4, 2023