コロナ禍による中断を挟んだ本イベントは3年ぶりの開催となる。STAR ISLANDはエイベックス・アジアが主催。抜群の眺望を誇るロケーションをバックに、日本の伝統花火やドローンやレーザーをはじめとした最先端テクノロジー、ダンサーらによるパフォーマンスを組み合わせたショーとなっている。
今回のカウントダウンでは、会場となったマリーナベイのフロートに2万人以上が来場。会場周辺には約60万人の在住者、観光客が集まり、ショーを目の当たりにした。
写真提供:STAR ISLAND 2022
年齢、国籍を問わず楽しめる「ベタ」なエンタメ
1時間30分以上にもおよぶショーのテーマは「LIFE - Beyond The Time -」というもの。クリエイティブディレクター小橋賢児氏のアイデアで「空間と時間」をコンセプトにしたストーリーに基づき6章構成になっていた。
演出に合わせて次々に打ち上がる花火、ドローンはシンガポールを象徴するマーライオンやロケットなどを夜空に描き、ステージではパフォーマンスが繰り広げられる。
それぞれの演出は連携、シンクロして観客の視線をうまく誘導し、飽きさせることなくショーは続く。ショーの演出はしっかりとしたコンセプトがあるものの、「ベタ」な楽曲が大音量でかかり、老若男女、そして国籍も問わずあらゆる人が楽しめるエンターテインメントに仕上がっていた。新たな演出ごとに感嘆の声が一斉にあがる。
写真提供:STAR ISLAND 2022
400機のドローンは夜空に大きな鳥やロケット、そしてカウントダウン時にはちゃんと時を刻む時計を描いた。今回、JCBとサンリオが協賛しているがショーの最後には映画のようにそれぞれの企業ロゴ、キャラクターを鮮やかに描き出した。
日本の職人が手がけた花火も圧巻。シンガポールの美しい色、赤から白へのグラデーションが空一面に広がるデザイン花火も披露され、サンリオのキティちゃん花火も打ち上げられている。
一等地中の一等地「マリーナベイ」をバックに
アジアが誇る絶景、マリーナベイ。3つの建物上に乗せられた屋上インフィニティプールが印象的なマリーナベイ・サンズといった美しくライトアップされたマリーナベイを背景に行われたSTAR ISLANDはエイベックス・アジアが誇る「ロケーションエンターテイメント」だ。
そもそも魅力的な景色をバックに行われるショーは、2年間の中断でブラッシュアップされていた演出は「エンタメ」としてさらに仕上がっており、カウントダウンで高揚する観客をさらに盛り上げるものになっている。
2019年にも東京・お台場でSTAR ISLANDは開催されているが、コロナ禍が収まりつつある2023年、また違う場所での開催も検討しているという。
見る者を圧倒する花火、ドローン、パフォーマンスによる演出と誰もが興奮する音楽に包まれるSTAR ISLANDは、難しいことを考えずただただ楽しめるエンターテイメントだ。