政府端末でのTikTok使用を禁じる条項を盛り込んで、議会を通過する可能性が出ているためだ。上院は先週、すでにこうした内容の法案を可決している。
TikTokは安全保障上の脅威や際限なく時間を浪費させるものになっているだけではない。今月発表された調査によると、とくに若者の間では健康情報の一般的な収集ツールにもなっていることが明らかになった。
処方箋の割引カードを発行するCharityRxが米国の成人2000人を調査したところ、Z世代の3分の1は医師に相談する前にTikTokで健康情報を探していた。ユーチューブでそうすると回答した人は44%にのぼっている。
全体でも米国人の5人に1人が、医師よりも先にTikTokに助言を求めていた。また、地元の医療専門家よりも健康系インフルエンサーを信頼するという回答も同じ割合を占めた。
インフルエンサーを頼る理由としては、「近づきやすさ」(37%)、「費用の安さ」(33%)、「親しみやすさ」(23%)が上位に挙げられている。5人に1人近く(17%)は、医療専門家の判断は避けたいため、あるいは医療専門家と会えないためと答えている。
同じ悩みを抱える人とのつながりも
エレン・ルドルフ(28)はTikTokで自己免疫疾患に関する自身の体験をシェアし始めたときに、健康情報のソースとしてのソーシャルメディアの力を身をもって知ったという。これまでにアップした動画は合計で数百万回以上再生されている。
自己免疫疾患を抱える人向けのプラットフォーム「WellTheory」をみずから立ち上げたルドルフは、医療情報サイトの「ウェブMD」を引き合いに出し、「TikTokは次のウェブMDになる」と語る。
CharityRxの調査によると、米国人の3分の1は不安やうつなどのトピックに関して、ソーシャルメディアのインフルエンサーの声を参考にすると回答している。Z世代ではさらに割合が高くなり、不安については半数超(55%)、うつについては49%、ダイエットについては44%がインフルエンサーに情報を求めている。