「Yield Giving」と呼ばれるこのサイトは、これまで謎だったスコットの慈善活動の詳細を明かしている。
スコットと彼女のチームは、寄付先の非営利団体に関する情報を「できる限り非公開で匿名性を保ちつつ」収集し、財務状況やこれまでの成果、リーダーシップなどの指標で「持続的にプラスの影響をもたらす可能性」を評価する。
スコットは、寄付先が「課題を抱えたコミュニティの機会を向上させるために活動している団体」であることを求めており、53の注力分野の中に、リプロダクティブ・ヘルス(性と生殖に関する健康)や青少年の育成、文学及び舞台芸術などを含めている。
このサイト上で、今後始まる「公募プロセス」では、支援を希望する団体が、活動目的や分野、テーマを絞り込み、オンラインで申請を行える。さらに、スコットがこれまでに行った寄付を、地域やテーマごとに分類し、寄付金額も含めて確認できる総合的なデータベースが公開されている。
スコットは、これまでに1600以上の非営利団体に対し140億ドルの寄付を行ったと、サイトには記載されている。この金額は、先月のフォーブスの推定の144億ドルとほぼ一致している。
フォーブスは、スコットの保有資産を260億ドル(約3.6兆円)と推定しており、彼女は世界で52番目の富豪となっている。彼女は世界で7番目に裕福な女性で、米国では5番目に裕福な女性だ。世界4位の富豪であるジェフ・ベゾスの保有資産は1111億ドルとされている。
フォーブスは、これまで膨大な金額の「対象組織が使い道を自由に決められる寄付」を行ったスコットを、2021年の「世界で最も影響力のある女性100人」ランキングの1位に選んでいた。
スコットは、元夫のジェフ・ベゾスよりもはるかに積極的に寄付を行っている。ベゾスは昨年11月に、自身の財産の大半を寄付すると宣言したが、10月時点での累計の寄付額は24億ドルにすぎず、スコットがその時点で寄付した額の20%にも満たなかった。
(forbes.com 原文)