調査は、多種多様な金融条件を兼ね備えた全国の20歳から74歳までの総計約4800人を対象に実施されました(調査項目ごとに対象者人数が異なる)。そこから見えてきたのは、以下の5つの傾向です。
・同年収でも投資をするしないで資産額に差が生じる
・高年収ほど資産格差が広がる、ファミリー世帯で顕著
・資産額の差は年齢と投資歴に比例して広がる
・資産が多い人は低リスク商品、低い人は高リスクを選ぶ
・投資をしている人は年収に対する固定費が少ない
すべての世帯年収帯で、投資をしている人の金融資産額の平均は、していない人よりも高く、年収800万円台の世帯では差は1633万円、年収1200万円となると2211万円の差です。また、35歳では投資格差、つまり資産額の差は投資比率に関わらず800万円となりますが、55歳以上になると投資比率による差も現れるようになります。さらに、ほとんどの年収帯で投資している人の平均資産額は1000万円を超えるのに対して、しない人たちの平均資産額は700万円止まりでした。
独身者とファミリー世帯とでは、どちらも投資している人のほうが資産額は多くなりますが、収入が増えれば支出も増える傾向にあるファミリー層の場合、投資の有無による投資格差が独身者よりも明確に現れました。