「TikTokは、児童の性的コンテンツを取引するアカウントを根絶できていない」と、4人の下院議員らは12月7日、周CEOに宛てた書簡で述べた。議員らは、子供たちが性的行為の見返りに大人から報酬を受け取るライブストリーミングを同社が主催していると述べている。
フォーブスは11月の記事で、TikTok の不正なアカウントが、ログインした人にしか見えない設定を使って、児童虐待のコンテンツを隠していると報じていた。また、4月の別の記事では、大人がTikTokライブを使って未成年の少女にお金を払い、挑発的で違法な行為をさせていることを明らかにした。
「米国の子どもの約半数が毎日TikTokを利用していることを考えると、報じられた事態に関する懸念は極めて重大だ。我々は、遅くとも12月21日までに、貴社が委員会に説明を行うことを要求する」と、議員らは、フォーブスの記事を引用して述べている。
この動きは、下院エネルギー商業委員会の共和党トップであるキャシー・マクモリス・ロジャース議員のの主導によるものだ。彼女は7月に、他の議員らとともに、中国政府が米国のTikTokユーザーのデータにアクセスする能力に関する調査を開始していた。
TikTokの児童の性的虐待コンテンツや、中国とのつながりをめぐる懸念に、米国の政府や規制当局は監視の目を強めている。超党派の州の検事団は、このアプリが未成年に与えたとされる被害の調査を開始し、バイデン政権も、北京に本社を置くTikTokの親会社のバイトダンスに対する安全保障上の懸念に対処するための交渉を重ねてきた。
その交渉は、対米外国投資委員会(CFIUS)が主導しているが、行き詰っていると報じられている。インディアナ州は7日、米国の州としては初めてTikTokを提訴し、緊急差し止めと民事制裁金の支払いを要求した。
しかし、そのような政治的プレッシャーの中でも、TikTokの人気は衰えておらず、ユーザーは世界で10億人を超えている。調査企業Sensor Towerのデータによると、TikTokのアプリは今年、米国で約5800万回ダウンロードされ、アプリ内のユーザー支出額は昨年の3倍以上の6億ドル(約815億円)を超えたという。
TikTokは7日に議員らの書簡を受領したと述べたが、コメントはしていない。
(forbes.com 原文)