「メタバース向けOS」の覇権を狙うビックテック4社の戦い

ImageFlow / Shutterstock.com

メタバース向けOSの独占


全ての大手プレーヤーも同様に捉えており、メタバース向けOSを独占したいと考えている。マイクロソフトは、スマートフォンのトレンドに乗り遅れ、自らのビジョンを実現するためにホロレンズを開発した。しかし、最近ではハードウェアからは遠ざかり、メタバースのOSプロバイダーへとシフトしている。そして、Azureを通じて統合された体験を提供することを目指している。

グーグルは、スマートフォンやタブレットにおけるAndroidの成功を、ヘッドセットでも再現したいと考えている。メタもOSの野望を持っているが、クローズドなネットワークを目指している。アップルは、iOSを新しいハードウェアに拡張し、将来的には洗練されたARヘッドセットを提供することを目指している。

メタバースOSを巡る競争の勝者を予測することは難しいが、アップルが大きくリードしていることは明白だ。同社は、2017年にAR KitをリリースしてAR戦略を展開し始めた。現在、同社のアップストアは、1万4000を超えるARアプリを提供している。

アップルは、MR-ARヘッドセットをリリースする時期に関わらず、OS戦争で主導権を握る態勢にある。他社は追随する形となり、AR-MR、VRアプリが競争力のある数に達するまで数年を要するかもしれない。

多くの人が、メタバースとは何か理解しようとしている中、アップルを筆頭とする業界の大手プレーヤーたちは、ビジュアルコンピューティング分野で独占的な地位を築くことを目指し、臨戦態勢に入っているのだ。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

ForbesBrandVoice

人気記事