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2022.11.28 08:10

欧州のノマドワーカーを支援する「Ukio」が2700万ユーロを調達

Cerrotalavan / Shutterstock.com

短期滞在型アパートのレンタル事業を手掛けるスタートアップ「Ukio」が、西ヨーロッパでの事業拡大を目指し、2700万ユーロ(約40億円)を調達した。バルセロナを拠点とする同社は、フレキシブルな働き方が可能なリモートワーカーをターゲットに、欧州の複数の都市で事業を行っている。

今回のシリーズAラウンドは、1700万ユーロのエクイティ調達と1000万ユーロのデット(借入)で構成されており、Felix Capitalが主導し、Kreos Capital、Heartcore、Breegaらが参加した。

ジェレミー・フォーチュとスタンレー・フォーチュの兄弟が設立したUkioは、家具付きのサービスアパートメントを、パンデミック以降に増加した都市をまたいで仕事をするリモートワーカーたちに提供している。同社の顧客の多くは、従来の長期契約の賃貸物件ではなく、6カ月以内の滞在先を求めている。

「当社は、独自のソフトウェアで物件の検索を容易にすると同時に、クオリティの高いサービスを提供する上で不可欠なプロダクトを構築した」と、以前はオフィスレンタルのスタートアップKnotel(ノーテル)に勤務していたジェレミーは述べている。

欧州の各都市で120名の従業員を雇用するUkioは現在、バルセロナ、リスボン、ベルリンなどの都市で500室以上の物件を管理しており、来年にはロンドンやパリにも進出する計画という。今回の調達資金は、ソフトウェアのさらなる強化に充てられる。

Ukioを設立する前は、エアビーアンドビーのグローバル成長責任者を務めたスタンレー・フォーチュは、「我々は、次世代のフレキシブル・ワーカーのためにのソリューションとして当社を立ち上げた。リモートワークの普及で人々は特定の都市から解放され、好きな場所で働くようになっている」と述べている。

「住宅用不動産市場は過去にとらわれたままであり、新たな世代のニーズに対応できていない。私たちはUkioでリモートワーカーの未来を築いていく」とスタンレーは語った。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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