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2022.11.23 08:00

「値上げ」踏み切りを後押し 適正価格算出のスタートアップに4.3億円

Getty Images

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円安や原材料の高騰により、多くの企業が「値上げ」の意思決定に迫られている。帝国データバンクの調査によると、今年10月は約6700品目の食品で値上げが行われ(10月31日時点)、今年最も多い結果となった。また2023年に値上げを予定する品目は2000を超えたという。
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そうしたなか、経験や勘に頼らず、科学的な手法を用いて適正価格を割り出す「プライシングスタジオ」が伸びている。2019年6月に創業し、2020年6月から顧客の属性など複数の項目を掛け合わせて価格シミュレーションを行うサービス「Prising Sprint」を開始。

SaaSやサブスクリプション型ビジネスを展開する企業を中心に約50社が導入し、今期の年商は昨年対比で10倍を見込む。

導入企業では「試算通り30%の値上げをしたが、顧客離脱がなかった」「値上げにより利益確保につながった」など、成功事例が生まれているという。
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また11月23日には、シリーズAとして4.3億円を調達したと発表した。SBIインベストメント、STRIVE、個人投資家らの出資に加え、大手金融機関が融資した。冬には2ndクローズも予定している。

プライシングスタジオの高橋嘉尋(たかはしよしひろ)社長は、価格決定を取り巻く現状を次のようにコメントする。

「経験や勘による価格決定は、いまだ多くあると感じてます。一方で、原材料高騰や円安といった背景から値上げの緊急度が上がったこともあり、我々のような企業に相談するケースも増えてきています。(科学的な手法による価格決定は)今が時代の変わり目ではないかと思います」

文=露原直人

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