これは、公立病院の経営強化プラン策定を支援する企業メディカル・データ・ビジョンが全国の公立病院に対して実施したアンケートの結果だ。10月31日までに112院から回答があった。
経営強化プランの策定に関する質問は、病院の再編、建て替え、経営形態の見直しのいずれかひとつでも考えているか、との問に「はい」と答えた病院に対して尋ねたものだが、その「はい」の割合は42パーセント。つまり半数以上の公立病院は改革を考えていないことになる。
公立病院が赤字になる原因にはさまざまな要因があるが、病院経営の専門家がいないためだとする声がよく聞かれる。病院の再編、建て替え、経営形態の見直しは、「いずれも担当者に豊富な知識や経験が求められるもので、長期間にわたって取り組む必要があります」と、総務省経営・財務マネジメント強化事業アドバイザーを務める、あすの監査法人パートナーで公認会計士の山岡輝之氏は話している。経営強化プランの策定に2年もかかる場合もあるとのこと。プラン策定の着手が急がれる。