月食は18時9分から部分食が始まり、皆既月食の状態になるのが19時16分、食が最大になるのが19時59分、皆既月食が終わるのが20時42分、部分食が終わるのが21時49分とされている。全国どこで見てもこの時刻は変わらず、皆既月食の時間は86分間にわたる。
ただし天王星食が見られるのは、地域によって時刻が異なる。もっとも早いのが那覇で、20時13分に月の向こう側に消える「潜入」が始まり、20時54分に月の影から出てくる「出現」となる。東京は潜入が20時41分、出現が21時22分。札幌は24時49分から21時47分だ。
天王星は約6等級の青白い星で、肉眼ではあまりよく見えない。月が赤銅色に暗くなるタイミングで望遠鏡を使えば観測できるということだ。皆既月中の惑星の食は非常に珍しく、前回、日本で観測できたのは1580年7月の土星食。豊臣秀吉がまだ羽柴秀吉として織田信長の元で合戦を繰り広げていた時代だ。次に観測できるのは2344年7月の土星食とのこと。
数百年に一度のこのチャンス、天文ファンならずとも見逃せない。今からてるてる坊主を吊しておこう。