プーチンはロシア経済を自滅させている、米政権幹部が指摘

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バイデン政権のアドバイザーは10月31日、プーチン大統領はウクライナへの侵攻でロシアが世界経済から大きく後退する中、石油の輸出以外の分野で自国の経済を痛めつけていると発言した。

「ロシアがこの戦争を継続する上で、ただ一つ残された資金の供給源は石油だ」と、バイデン大統領のアドバイザーを務めるアモス・ホッホスタインは31日のCNBCの取材に語った。「プーチンは経済の他の部分を破壊した」と彼は付け加えた。

国際通貨基金(IMF)の予測によると、今年のロシアのGDP成長率はマイナス3.4%の見通しで、米国(1.6%)、中国(3.2%)、英国(3.6%)、日本(1.7%)の2022年のGDP成長率が停滞しつつもまだプラスであるのと比べるとはるかに悪い。

ロシア経済の落ち込みの多くは、米国や欧州連合とその同盟国からの制裁の影響によるもので、ほぼ全ての輸出を停止させられたが、石油資源の豊富なロシアにとって、石油ビジネスは依然として活況を呈している。ロイターが8月に入手したクレムリンの文書によると、2022年のロシアのエネルギー輸出からの収入は、原油価格の高騰と中国とインドなどの熱心な買い手のおかげで、38%増の3400億ドル(約50兆円)近くになる見通しという。

ロシアが2月24日にウクライナに侵攻した後、エネルギー価格は急騰した。国際的な指標であるブレント原油の価格は31日に1バレル92.51ドルをつけ、1年前に比べて12%上昇し、米国のガス価格は同期間に11%上昇している。エネルギー価格の高騰は、すでに急騰していたインフレを欧米では40年以上ぶりの水準に押し上げ、世界経済を景気後退の瀬戸際に追いやっている。

ニューヨーク・タイムズ(NYT)によると、ウクライナ侵攻の開始以来、ロシアの輸出は20%縮小した。

ロシアが世界最大の農業生産国の一つであるウクライナの港から穀物を積んだ船が出港するのを阻止したことで、世界の食料価格も上昇している。31日には小麦価格が5%以上上昇したが、これは週末にロシアが輸出継続のための待望の協定から撤退したことによるものだ。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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