中古家電で失敗しない5つのチェックポイント

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フリマアプリなどによる不用品の交換が盛んだが、それにともない思わぬ事故も増えている。NITE(ナイト:独立行政法人製品評価技術基盤機構)の調査によれば、リユース品(中古住宅に設置された機器などを含む中古品のこと)による事故は2017年度から2021年度の間に279件もあった。そのほとんどが家庭用電気製品。安くかったパソコンを充電中にバッテリーから火が出た、なんてやつだ。

NITEの調べによると、事故を起こしたリユース品のうち、もっとも多かったのが知人から譲渡されたもの(39パーセント)だったが、2位はなんと、中古品販売店で入手したもの(27パーセント)となっていた。友人から直接、またはフリマアプリを利用する場合は、自己責任だと納得して買う人が多いだろう。しかし、中古品販売店の場合は、きちんと検査されて安全性が保証されているものと思い込んでしまう。そこに、リユース品の盲点がある。

NITEでは、そんな思いも寄らぬリユース品の事故を防ぐために、フリマサイトのメルカリと連携して、入手する際に確認しておくべき5つのチェックポイントを提言している。



1. リコール対象ではないか
メーカーからのリコールの情報は、新品で購入してユーザー登録をした人には知らされても、リユース品のユーザーには届かない。まずは、その製品がリコール対象になっていないかを確かめることが大切だ。

NITEでは、スマホのカメラ機能でリコール情報が調べられるiPhone向けアプリ「NITE AR-Shot」を提供している。また、消費者庁でもリコール情報検索サイトを公開している。

2. 古い製品ではないか
機器には経年劣化というものがある。見た目がきれいで正常に使えたとしても、製造されてから長期間経過したものは、いつ不具合を生じてもおかしくない。

家電製品の場合、メーカーや種類にもよるが、想定された使用期間が10年前後のものが多い。つまり、その期間を過ぎた機器には責任が持てませんということだ。修理したくても、古い製品の部品がもう手に入らないということもある。とくに、不具合が大事故につながりかねないガス機器、石油機器は、日本ガス石油危機工業会が、10年経過した機器は点検また取り替えを推奨している。
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文 = 金井哲夫

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