PRRI(Public Religion Research Institute)が9月1日から11日にかけて米国の成人2523人を対象に行った世論調査で、回答者の42%が「民主党と共和党の中間」に位置する新政党の候補者に投票すると回答した。
第3政党のオプションを検討すると回答したのが最も多いのは無党派層で、回答者の57%を占めていた。さらに民主党支持者の40%も、これらの候補を検討すると回答した。
一方、共和党支持者は過激な候補者を支持する傾向が強く、25%が「共和党の候補よりも保守的な人物に投票する」と回答した。
PRRIは、中道的な候補者を支持する人々の割合は、高学歴な人々の間で高いと述べ、4年制大学卒業以上の学歴を持つ人々の間では41%と、米国民全体の35%を上回っていることを指摘した。
ここで注目すべきは、第3の政党が実際に足場を固めるチャンスがあるのかどうかだ。2016年の民主党の大統領候補のアンドリュー・ヤンと共和党のニュージャージー州元知事のクリスティーン・トッド・ウィットマンらは7月に、中道派の「前進党(Forward Party)」という第3政党を立ち上げた。
しかし、政治の専門家は、この政党の実際の可能性については懐疑的で、インディアナ大学のマージョリー・ハーシー教授は、前進党の候補者が議会に選出される可能性は「ゼロに近い」とガーディアン紙に語っている。
米国の2大政党制の中で、第3政党は民主党や共和党の候補者から票を引き離す一方で、実際に勝利する見込みはないと批判されることが多く、前進党がこれまでに支持した候補者の多くは、民主党のアビゲイル・スパンバーガー議員(バージニア州)や共和党のリサ・マコウスキー上院議員(アラスカ州)など、依然として主要政党に所属している議員らだ。
多くのアメリカ人が第3極の選択肢を支持しているが、ギャラップの世論調査では、その割合が減少していることが明らかになった。先日発表された調査で、共和党と民主党が「第3の政党が必要なほどお粗末な仕事をしている」と答えた人は56%だったが、2021年初頭に同じことを言った回答者は62%に達していた。
(forbes.com 原文)