Z世代が中古品をオンラインで売買する「リコマース」を広く受け入れていることから、中古衣料市場は成長が続いている。「中古品」が不名誉なものだという考え方は急速に、確実に消えてなくなりつつある。
多くの消費者が自分のワードローブを「収入を得る機会」につながるものと捉え、デポップ(Depop)やイーベイ(eBay)をはじめとするプラットフォームで、貸し借りや売買の取引を行っている。
ブランドのなかには、英ジュールズ(Joules)や仏バッシュ(ba&sh)など、事業の一環として、販売だけではなくリセールやレンタルを行っているものもある。
批判を免れないブランドも
ZARAに関するマーフィーの指摘は恐らく、リセールやレンタルを事業上のチャンスとみるすべてのブランドに対する「明確な警告」といえる。持続可能性に関する取り組みやプロジェクトはどのようなものであれ、一部のブランドにとっては従来の戦略と相容れないものになる。
そうしたブランドがグリーンウォッシングの批判を受けるのは、「あり得ないこと」ではない。マーフィーはZARAに、「出発点としてより持続可能なのは、まずは生産するアイテムを減らすことではないだろうか?」と問いかけている。
ZARAのこの新たな取り組みからが発表されてからおよそ2週間後となる11月6日からは、エジプトのシャルム・エル・シェイクで気候変動枠組条約締約国会議(COP)が開幕する。
異常気象が続き、大規模な洪水や山火事が起きるなど、地球温暖化の現実がかつてないほど差し迫ったものとして実感されるなか、COPは27回目を迎える。
(forbes.com 原文)