The Informationが先週報じたところによると、カリフォルニア州メンロパークを拠点とする同社は、eコマースへの取り組みを大幅に縮小するという。これはMetaにとっても、株主にとっても大きな後退となる。
投資家は近い将来、株価がさらに下がることを予想すべきだ。
株主は最近、大変な目に遭っている。株価は9月までの間に54.5%下がった。時価総額はわずか4120億ドル(約61兆7800億円)にまで縮小している。Metaverse(メタバース)のソフトローンチの失敗、経営陣の論争、Apple(アップル)との絶え間ない揉めごとなど、すべてがうまくいっていない。
Metaの中核は、深く相互接続された一連のデジタルプラットフォームだ。Facebook(フェイスブック)、WhatsApp(ワッツアップ)、Instagram(インスタグラム)は、ほとんどのメンバーにとってインターネットのすべてである。彼らはそこで、友人と交流し、写真を交換し、オンラインでチャットする。
2022年の第2四半期までに、29億人の会員が少なくとも月に一度はFacebookにログインしているとStatistaは指摘している。この数字は、コアプロパティであるWhatsApp、Instagram、Facebook Messenger(メッセンジャー)を加えると、30億人に跳ね上がる。また、8000万の企業がFacebookを利用して、顧客と直接つながっている。
このようなつながりを広告以外で収益化する機会を、Metaは逃してきた。
2020年、最高経営責任者マーク・ザッカーバーグは、Shops(ショップ)でそれを変えることを目指した。
このeコマース構想は、FacebookとInstagramを利用するメンバーが、エンドツーエンドのeコマースストアを作ることを支援するものだった。ユーザーがInstagramやFacebookグループで商品の写真を共有し、デジタル決済プロセッサであるFacebook Payを使ってShopsでオンライン販売を行うことは、想像に難くなかった。
また、会員の決済情報をPay内に保持できることも、大きなメリットだった。Metaの全プラットフォームで利用できることはもちろん、自己完結型のため、ユーザー体験を完全にコントロールすることができた。面倒なログインやサードパーティーのプロセッサーへの引き渡しはなかった。