ネットフリックスが19日に発表した有料会員数は2億2309万人で、前期から241万人増加した。前期比で会員数が増加するのは3四半期ぶりで、増加数は自社の予測の2倍以上になった。
同社はまた、収益と利益についても予想を上回り、パスワード共有の取り締まりや、11月に開始する安価な広告つきプランの詳細など、収益の増加を目的としたいくつかの施策を発表した。
Manhattan Venture Partnersのリサーチ責任者のSantosh Raoは、この業績報告書に「A+」の評価を与え、JPモルガン・チェースは目標株価を330ドルに引き上げた。しかし、一部の大手銀行はネットフリックスが暗闇から脱出したとは考えていない。
ゴールドマン・サックスとバンク・オブ・アメリカは共にネットフリックスのアンダーパフォーム評価を維持し、ゴールドマンは目標株価を182ドルから200ドルに引き上げ、バンク・オブ・アメリカは196ドルに据え置いたが、ともに約38%の下落を見込んでいる。
「我々は、ネットフリックスの新たな施策に懐疑的なままだ」と、バンク・オブ・アメリカのアナリストのNat Schindlerは述べ、一部のコンテンツのヒットに依存する戦略に疑問を呈した。ゴールドマン・サックスのアナリストは、ネットフリックスが直面する課題に、競争の激化とマクロ経済状況の悪化による「個人消費の落ち込みの可能性」を挙げた。
ネットフリックスの株価は、2021年10月の最高値の約700ドルから約60%下落しているが、落ち込みの大半は4月の第1四半期決算発表の翌日に記録した35%の急落となっている。
現状で、年初来のS&P500の最悪のパフォーマンス銘柄は、歯科矯正メーカーのアライン・テクノロジーだが、ネットフリックスもワースト4位を記録している。同社のリード・ヘイスティングスCEOは、19日の決算発表で、「低迷から抜け出せたことに感謝したい」と述べた。
(forbes.com 原文)