中には、収益をほとんど出したことがないミネソタのおむつ宅配スタートアップに50万ドルを出資したケースもあったという。
「成功の可能性が低い企業に投資する仲間を見て苛立ったし、哀れに思った」と彼は話す。
ニースは、自身のベンチャーキャピタルのNext Play Capitalを設立し、過去8年間に渡って技術に疎いアスリートたちがテック業界に投資する手助けをしてきた。同社は10月13日、2億ドル(約298億円)を調達し、3号ファンドを組成したと発表した。このファンドには、プロスポーツ選手や非テック企業の経営者などが出資しており、資金は主にトップクラスのVCファンドに出資する予定という。
ニースは、2008年までの7シーズンをNFLのタンパベイ・バッカニアーズとデトロイト・ライオンズでプレーした。彼は、VCの仕事をアメフトに置き換えて考えることが好きで、「エリートと言われる人たちは全く別の次元におり、不当とも言える優位性を持っている」と語る。
Next Play Capitalのポートフォリオには、アクセルやグレイロック、ファースト・ラウンド・キャピタルを含む34社のVCと、少数のスタートアップが含まれている。ニースによると、VCファンドに対するイニシャルの投資額は平均500万ドルほどで、初期の投資案件はリターンを生み出しているという。現状、4億2500万ドルの運用資産のうち、VCファンドへの出資額は3億ドルほどを占める。
通常、Next Playのような新参の資産運用会社がトップクラスのVCファンドに出資することは困難だ。VCは出資者を選別する余裕があるため、高い評価を受けている運用会社でさえ、トップVCと良好な関係を維持することは容易でない。