プリティー・リトル・シング(Pretty Little Thing)やナスティー・ギャル(Nasty Gal)などのブランドをネット販売する同社は、8月31日までの半年間の総売上高が10%低下して9億3100万ドル(約1400億円)になったことを報告し、年間売り上げも同様の水準で低下することが見込まれると発表した。
同社の市場価値は昨年の間に85%以上低下しており、同社はこの会計年度の売り上げが1桁台前半の数字で成長するはずだと以前はほのめかしていた。
ブーフーは先日、ファストファッションセクターに深刻な疑問を投げ掛けるような報告を行った。同社は売り上げが以前の約2%の成長予測に反し、今年前半と同様10%ほど下がる可能性が高いと認めたのだ。
ブーフーはこの主な原因が、経済状況の悪化と現在の苦しい状況による顧客からの返品率の高さにあるとしていて、英国や欧州全土における広範な景気後退の恐れにより投資家の不安があおられていると述べている。
利益と売り上げの下方修正が行われた後、同社の株式は早朝取引で10%を超える落ち込みを見せ、株価は2016年以降に非常に小さな復活を遂げていたが、それ以来最低水準となった。
英株式取引の全体的な変動も悪影響を与えている。英政府が先日発表した「ミニ」予算は市場を揺るがし、英ポンドの価値が急落していた。
返品料金の導入
ブーフーはまた、商品の返品が顕著に増加したことが業績に影響したと述べた。同社は8月から、希望しない商品の返品に2.1ドル(約310円)の料金を課している。さらに同社は、海外市場で販売される商品の配送時間が増加したことも業績を左右したと述べた。
半年間にわたる修正後利益は3700万ドル(約55億円)に下がっていて、昨年の半分以下の水準だ。同社は以前、利ざやが4〜7%に低下するとしていたが、今回は3〜5%に減少すると警鐘を鳴らした。アナリストらは4.8%を予想していた。
ブーフーは税引き前水準で1600万ドル(約24億円)の損失を出した。上期に損失を報告したのは上場して以降初めてのことだ。また同社は、この期間を少額の純負債を抱えた状態で終えている。同社は3月、新たに3億4300万ドル(約510億円)の信用枠に合意していた。